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●東芝ブランドは変わらない、を強調

東芝グループでは、昨年末の原子力事業の巨額損失判明から、再び危機的状況が続いている。そんな中、昨年中国家電大手のマイディアグループの傘下に入った東芝ライフスタイルの石渡社長が、久々に公の場に顔を出し、この1年の歩みについて説明した。昨年度下半期の黒字化、そしてマイディアグループとのシナジー効果など成果が語られたが、一番強いメッセージは、東芝ブランドの家電が変わらないことだった。

○変わらぬ東芝ブランドを強調

その時代時代の暮らしを見つめ、私たちは家電の1号機を作ってきました。

技術を尽くして思いを形にするーー。創業以来の思いを胸に、今、私たちは東芝ライフスタイルとして新しく歩み始めています。

そんなナレーションをのせたVTRから始まった、東芝ライフスタイルの発表会。

業界初の最先端技術が採用された、新しい洗濯機の商品発表会に、昨年の8月以来石渡社長が、公の場に登場した。

「これは、私たちが東芝ブランドを冠した白物事業において、高い品質、匠の精神、革新的な技術力、そして充実したサービスをこれからも責任をもって変わらずに継続して、そしてたかめていくという宣言です」登壇した石渡社長は、VTRについて説明。

「東芝ブランドの家電商品は、東芝基準に基づく管理はもとより、開発製造、販売、アフターサービスの体制も変わらず、私たち東芝ライフスタイルグループが維持する」と、以前記者の前にたった時と同じ説明を繰り返した。

●マイディア傘下に入ってからの変化

○マイディア傘下に入って1年

東芝の家電事業を担っていた東芝ライフスタイルは、グループの経営危機の中、昨年6月マイディアグループと東芝の戦略的パートナーシップによってマイディアグループから約80%の出資を受けた。

傘下に入った2016年度、下期は黒字化を達成した同社。これには、東芝グループに属していたときに行った構造改革の成果が出たこと。新商品が計画通りに発売でき、かつその商品が支持されたこと。マイディア傘下に入ったことで、11月から、製品開発やテレビ広告など大胆な成長投資を行うことができた。これら3つの大きな要因があるという。

さらに、石渡社長がマイディアグループ本社の最高意思決定機関であるエグゼクティブコミッティーのメンバーに就任、その一方で、マイディアグループのファン会長を、東芝ライフスタイルの会長に迎えた。これによって両社トップの意識と情報の共有、タイムリーな意思決定に繋がっているという。

現場における変化については、「走りながら考えるところも出てきている」とスピード面での変化を強調。「マイディアの持つ技術と東芝が持つ技術、互いに出し合って共同開発をしている」という。生産体制については、マイディアの商品を東芝ライフスタイルの工場で作るなど相互の資産をフル活用している。

中国市場においては、冷蔵庫クリーナーなど東芝ブランドの商品をマイディアの販売網を使って、マイディアが販売し始めており、これから成長が見込まれるミャンマーやカンボジアなどの新興国の開拓を昨年からスタート。市場の開拓にも力をいれていくという。

今後は、マイディアグループとのシナジー効果をより具体的に出していくために、「グローバルブランドのマーケティング強化」「製品ラインアップ補完・拡大」「製品競争力の強化」「クラフトマンシップ技術革新」の4つのプロダクトを加速させていくという。

そんな一方で、東芝グループとの関係については、「私たち20%くらい東芝ですから、東芝グループとの技術交流は続けていく」とマイディアグループと東芝ライフスタイル、バックの東芝グループ、含めて、技術開発を進めていくとした。

東芝ブランドの普遍性と、さらなる成長を力強く印象づけたい。そんな意図を感じた今回の社長の言葉。ブランドの品質は本当に変わらないのか、その一方で何か変わっていくのか。注視していきたい。