ドイツのデュッセルドルフで行われていた卓球世界選手権男子シングルス準々決勝で敗退したものの、張本選手は最もスポットを浴びる「希望の星」となった。

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ドイツのデュッセルドルフで行われていた卓球世界選手権は4日、注目の男子シングルス準々決勝を行い、今大会のダークホースである13歳の張本智和選手が世界ランキング3位の中国の許■(■は日へんに斤)選手に1-4で敗れ、準決勝進出を逃した。準々決勝で敗退したものの、張本選手は最もスポットを浴びる「希望の星」となった。南方都市報が伝えた。

◇年齢は関係ない
「試合では、年齢は関係ない」。13歳という年齢に注目するメディアの取材に応じた張本選手はそのように答えた。

張本選手の親の実家は中国四川省にあり、父親の張宇さんと母親の張凌さんは共に中国のプロの卓球選手だった。卓球一家で育った張本選手は、その優れた成績で注目を集めてきた。昨年のITTFワールドツアー・ジャパンオープン荻村杯(U-21)の男子シングルスでは史上最年少での優勝を果たした。そして、12月の世界ジュニア卓球選手権でも、男子シングルスで大会史上最年少での優勝を果たした。

◇「毎日9時間練習」
日本に帰化した両親を持つ張本選手は、中国と日本の文化が交錯する環境で育ち、日本の社会で本当の意味で認めてもらうのは容易なことではなかったという。

2003年に日本で生まれた張本選手は、2歳の時に母親の張凌さんからラケットをもらって卓球を始め、現在に至るまでずっと続けてきた。「毎日9時間練習する」。これが「神童」の成長の歴史だ。

「神童」と呼ばれるようになると、想像以上のプレッシャーにさらされるようになる。試合で、張本選手は毎回ポイントを取るたびに「チョレイ」と掛け声を上げ、士気を高めるほか、相手にプレッシャーをかける。多くのネットユーザーからは、うるさいし頻度が多すぎるとネガティブな声も寄せられる。典型的な帰化日本人の子供である張本選手は、中国と日本の文化が交錯する環境の中にあり、日本の社会で本当の意味で認めてもらうのは容易なことではない。

昨年末に日本で行われた試合で、張本選手は高校2年生の相手に敗れ、4月に開催された2017年アジア卓球選手権大会では3回戦で敗退したため、多くの人に彼の実力を疑う理由を与えてしまい、世界選手権出場の資格があるのかという論争まで巻き起こした。

しかし、世界選手権の2回戦でリオデジャネイロオリンピック銅メダリストの水谷隼選手を破ったことで、張本選手のプレッシャーはかなり軽減された。試合後のインタビューでは、あどけなさが残る張本選手は少しソワソワしながら四川省方言の中国語で勝因について話した。そして、勝った瞬間にラケットを投げなかった理由を聞かれると、「批判が怖くて投げることなどできない」と答え、記者の間で笑い声が起こった。年上の選手を何度も倒してきた張本選手であるものの、やはり弱冠13歳の少年なのだ。

◇どこまで実力を伸ばせるか?
張本選手が水谷選手を破ったというのは、単に試合に勝利したというだけのことではない。東京五輪の時には、水谷選手は31歳になっており、張本選手を代表とする若い選手が本当の意味での主力となっていると予想される。2020年夏季五輪の開催国である日本は、1枚でも多くの金メダルを取ることを願っており、卓球のような得意種目には多額の資金を投じている。日本の五輪組織委員会は卓球協会に年間3億円の経費を提供し、うち3分の1がジュニアの育成に当てられている。

ジュニア育成への力の入れようは、どの国も日本と比べることはできないほどだ。十数歳で日本代表として試合に参加するというのは、日本では決して珍しいことではない。中国の卓球選手・馬龍選手は「13歳の時、僕はまだ遼寧省のチームに所属していただけ。その年齢で彼はいろんな国際試合に出場している」と、張本選手に対する羨望の念を語った。