Amazonが月額10.99ドル(約1200円)で提供しているAmazon Primeのメンバーシップを、政府からの補助を受けて暮らしている低所得者向けに値引きすることがわかりました。値引き幅はほぼ45%なので月額は5.99ドル(約650円)となり、大手スーパーマーケットチェーン・ウォルマートが抱えるフードスタンプ受給者層の取り入れを図っているものと見られます。

Amazon is going after Walmart with a 45 percent discount on Prime for lower-income shoppers - Recode

https://www.recode.net/2017/6/6/15745432/amazon-prime-discount-ebt-cards-government-assistance-lower-income



アメリカでは低所得者層向けの食料費補助対策として「フードスタンプ」と呼ばれる食料品のみ買うことができるバウチャーが支給されています。近年でのフードスタンプは紙幣ではなく、「Electronic Benefit Transferカード(EBTカード)」というデビットカードになっているようです。2016年のフードスタンプ受給者数は約4420万人とされており、1人あたり月額125.51ドル(約1万4000円)が支給されているとのこと。

ウォルマートではフードスタンプを使った食料品の買い物が可能であり、多くのフードスタンプ受給者がウォルマートを利用しているそうです。対するAmazonも、2017年夏から食料品の支払いにフードスタンプの使用が可能になることを発表しており、さらに通常配送が無料となる最低金額を25ドル(約2700円)まで値下げする方針も打ち出しています。加えて低所得者層向けに、2日配送、配送料無料に加え、プライム・ビデオなどの特典が得られる「Amazon Prime」を約半額の月額5.99ドルで提示することで、フードスタンプを利用する低所得者層の流入を狙っているものと見られます。



ただし、Amazonは生鮮食品サービス「AmazonFresh」を提供していますが、利用するにはAmazon Primeのメンバーシップに加えて月額14.99ドル(約1600円)を支払う必要があります。Amazonが低所得者層向けにAmazonFreshの割引を行うかどうかは不明。なお、ウォルマートは2016年に30億ドル(約3300億円)でAmazonの競合eコマースサイト「Jet.com」を買収し、Amazonに真っ向勝負を仕掛けたところ。Amazonもさまざまな割引を展開することで、ウォルマート対策を行っているようです。