スマートウオッチやフィットネストラッカーに代表されるウエアラブル機器の市場は、一時、停滞していると言われていたが、この市場は活気を取り戻しつつあるようだ。

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ウエアラブルの出荷台数、17.9%増加

 米国の市場調査会社、IDCがまとめた今年1〜3月期の世界市場リポートによると、同四半期に世界で出荷されたウエアラブル機器の台数は、2470万台で、1年前から17.9%増加した。

 その牽引役となったのは、中国シャオミ(小米科技)と米アップルだ。1〜3月期における出荷台数は、シャオミ、アップルともに360万台で、2社は同率で首位に浮上した。

 一方、米フィットビットは、長らく首位の座を維持してきたが、1〜3月期は300万台へと大幅減少し、3位に後退した。消費者の嗜好に変化が生じていることから同社は事業戦略の変更を進めており、その影響が出たという。

 IDCが定義するウエアラブル機器には、シャオミやフィットビットなどが手がける、比較的低価格の「フィットネストラッカー(リストバンド型)」、Apple Watchのような「スマートウオッチ(腕時計型)」、シャツや帽子などに取り付ける「衣服型」、耳に装着する「イヤウエア型」などがある。

消費者の好みに変化

 このうち、一昨年前まではフィットネストラッカーが急成長していたが、ここ最近は消費者の好みがスマートウオッチへと移行している。

 例えば、昨年1年間のウエアラブル機器のタイプ別世界出荷台数は、腕時計型が4920万台(シェアは48.1%)となり、わずかながらだが、リストバンド型の4870万台(同47.6%)を上回った。

 フィットビットの1〜3月期の出荷台数が1年前からほぼ4割減と大幅減少した要因の1つは、こうした消費者動向の変化があるようだ。

 そうした中、アップルは昨年9月、Apple Watchの第2世代モデルを発売した。その「Series 1」と「Series 2」の両モデルは、使い勝手が初代モデルと同じながら、価格が下がっている。このことが消費者に好意的に受け止められたと、IDCは分析している。この1〜3月期のApple Watchの出荷台数は1年前に比べて64.1%増加した。

 一方で、シャオミは低価格のフィットネストラッカーを販売しているメーカーだが、フィットビットのような影響は受けていない。これは、同社の主要市場が、膨大な人口を抱える中国だからだ。

 IDCによると、シャオミの全出荷台数の96%は中国市場向け。その多くはスマートフォンのバンドル製品の一部として消費者に販売されている。

アップルはスマートウオッチ市場で断トツ

 いずれにしても、一時、販売不振が懸念されていたApple Watchは、ここに来て盛り返しを見せている。Apple Watchの世界出荷台数は昨年7〜9月期に、前年同期比で71.6%減と大きく落ち込んだ。しかし、9月に発売した第2世代モデルの販売実績が反映された昨年10〜12月期は、同13.0%増加した。

 またスマートウオッチの市場で見ると、アップルは依然業界トップだ。別の米調査会社、ストラテジーアナリティクスによると、そのシェアは63.4%(昨年10〜12月期)で、2位のサムスン(9.8%)を大きく引き離している。

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筆者:小久保 重信