イスラム国と中国共産党の教科書の本質は同じ(大紀元合成)

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 イスラム国占領地域の小学校教科書が公開された。銃や戦車、ナイフ、兵士などが頻出する算数の教科書は小学生向けと言うより、兵士育成用だ。潜在的に子供に暴力を刷り込ませるこの教科書に、イスラム国と中国共産党の共通点が隠されている。

イスラム国が占拠する地区で配布されている小学生向けの教科書。銃、戦車、兵士、ナイフといった武力に関するものが頻出する(Daily Telegraphスクリーンショット)

暴力を刷り込む教育

 英紙デイリー・テレグラフによると、イスラム国は授業の中で、爆弾の製造方法や銃器の使用方法を教えている。未来の戦士を育てるため、暴力を肯定する教育を受けさせている。英国の新保守主義シンクタンク「ヘンリー・ジャクソン協会(HJS)」上級研究員のニキータ・マリク氏によると、イスラム国の子供に対する教育は、3段階に分けられる。最初は子供を暴力に慣れさせ、次に処刑や斬首の場面を見せる。最後に軍事訓練を施すという。

 イスラム国のように闘争精神を植え付け、暴力的な人物を育てる方法は、中国共産党の教育にも共通する。

 共産党政権の中国では、小学校低学年から「革命教育」を施す。具体的には、党の下位組織「少年先鋒隊」に強制加入させて、革命事業に奮闘するよう誓わせる。国語の教科書では「革命先人」の物語や抗日戦争を題材にする。

 高校生を軍事訓練に参加させたり、大学生を党幹部育成学校へ見学させたりする。「革命の根拠地」を参観させることで共産党のイデオロギーを徹底的にすり込む。こうして「革命闘士」に仕上げていく。

カトリック教の神父が記録 惨殺を子供に見せ続ける

2016年11月、貴州省遵義市にある「楊得志紅軍小学校」の教室で、共産党のプロパガンダが書かれた黒板の前に立つ生徒たち。左側に「紅色(極左革命)の風が吹く」、その右上には共産党に献身したとして有名な人物・雷峰氏の精神について書かれている(FRED DUFOUR/AFP/Getty Images)
 

 イスラム国とは、子どもたちに斬首や拷問を見せて残忍さに慣れさせるという手法も共通する。1930年代に中国に渡ったカトリック教のレイモンド・デ・ジャガー神父が、回顧録『内在の敵ー中国共産主義』(1952)のなかで次のように記している。

 「共産党員は村の広場に、反革命分子と指摘された13人の青年の斬首を見るよう、村人たちを集めた。教師に連れられた子供たちもいて、『愛国歌』を歌うよう命じられた。…共産党青年兵は広幅の刀を、目にもとまらぬ速さで振り下ろし、青年の首をスパッと切り落とした。…子供達の歌声はヒステリックになり、乱れた泣き声となった。教員らはリズムをとって音を整えようとした。…共産党の兵士達が13人の遺体を切り開き、内臓を取り出して食用に持ち帰った。子供たちは顔面蒼白になり、何人かが嘔吐した。教員らが子供達を叱りながら集合させ、列を作って学校へ戻った」。

 これらの行為は、全て子供達の目の前で行われた。同書によると、子供達が強制的に惨殺を見させられているのを、ジャガー神父は何度も目撃した。米国第31代大統領フーバー氏は、ジャガー牧師の回顧録を推薦するコメントを残している。「本書では共産主義の恐しい行動がむき出しに晒されている。全世界に広がった共産主義と言う悪魔的な思想について知りたい人に、この本を推す」。

子供を闘争に向かわせる中国共産党作製の教科書(public domain)

 「革命闘士」は頭の中を共産党イデオロギーで硬め、アイデンティティの異なる者の意見を受け入れず、極端に不寛容になる。多様性を認めず、党以外の信条を掲げるものを徹底して叩く。独裁に走る共産主義政権は飢餓、粛清、内紛などで数千万人の非自然死をもたらした。

 この話は中国に限ったわけではない。旧ソ連を含む多くの共産主義諸国は戦勝記念日を盛大に祝い、プロパガンダを教育に取り入れる。高校の教室の壁には対戦車戦の方法や手榴弾の投げ方を紹介するポスターが貼られる。闘争心を駆り立て、内外の仮想敵や「反革命分子」に無慈悲な鉄槌を下すよう洗脳する。

 「反革命分子」に対する憎しみを煽り、視線を体制外へと向けさせ、一握りの共産党独裁者の忠実なしもべにするのが、共産党による教育方針の一つだ。

 教育は国家百年の大計とされる。教育を思うままに操り、純粋な子供を洗脳するほど邪悪な政策はない。子供の頃から極端な思想を刷り込ませ、統治の便を図ろうとする行為は、イスラム国と中国共産党を含むすべての共産主義国家で共通する。晒されたイスラム国の教科書から、過激派組織と中国共産党の共通性、そしてその邪悪な本質を垣間見ることができる。

(文亮)