久保裕也(撮影:岸本勉/PICSPORT)

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7日、久保裕也はシリア戦の前半だけで交代を命じられた。いつも表情をあまり変えず淡々としている久保だが、この日の表情にはさすがに悔しさを滲ませていた。

前半開始早々に足を狙われた。「一瞬痛かったですけど、もう大丈夫です」。そういうと少しだけ表情を緩める。

だが話題が、前半の日本代表の出来が悪かったことになると反省の言葉が次々と出てきた。

「前半は特に全然上手くいってなかったので。チーム的にも。もっとそういう部分は合わせていなければいけないかなと思いました。距離感は長かったですし、孤立していたし、個人で打開するしかなかったと思います」

「久々に集まったというのもあったと思いますけど、もっとよくしていかなければいけないし……よくなると思います」

では何が原因だったのか。一番の問題は「距離感」だと感じたようだ。

「どういう方向性でやっていくのかというのが、たぶん合ってなかったと思います。距離感が伸びたというのは。ディフェンスラインの押し上げとか、僕らが下がって埋めるのかというのがうまくいってなかったので……」

また久保は警戒され、手厚い守備を敷かれていた。

「そういうのがあるからこそ、よりみんなで崩していくという意識が必要だと思いました。縦に急ぎすぎるのもよくないと思います。監督はそれを求めますけど、それでうまくいかないこともありますし、(次の試合に向けて)自分たちがやることをすり合わせていかなければいけないと思います」

久保の表情は暗かったが、実際はこの日試された3人の右サイドの攻撃陣、久保、本田圭佑、浅野拓磨は誰も効果的ではなかった。だがこの日の出場時間を見ると、やはり久保がこのポジションの一番手であることが伺える。ワールドカップ出場に向けて、久保のイラク戦での活躍が待ち望まれる。

【日本蹴球合同会社/森雅史】