一般ユーザー向けドローン大手のDJIから、手のひらに乗る大きさでありながら高度な処理能力を備えたミニドローン「Spark」が登場しています。DJIといえばPhantomシリーズやMavic Proといった本格的なドローンがよく知られていますが、Sparkはもっとカジュアルな使い方ができるドローンになっている模様。特に、自撮りをするための機能がいろいろと追加されているということだったので、そのあたりを中心にいろいろとトライしてみました。

Spark - Seize the Moment

http://www.dji.com/jp/spark

コレがDJI Spark。これまでのDJI製品の中でも最も小さいサイズで、カラフルなボディカラーがPhantomシリーズやMavic Proとは一線を画すカジュアルさを放っています。ちなみにこのカラーは「サンライズイエロー」と呼ばれるもので、この他に「アルペンホワイト」「スカイブルー」「メドウグリーン」「ラヴァレッド」の合計5カラーがラインナップされています。



プロペラのアーム部分は本体と一体構造。本体の半分以上をバッテリーが占めており、カタログ値「16分」の飛行時間は実勢で10分強といったところ。機体の重量は300グラムなので、日本では航空法の規制を受ける機体となりますが、後述の通り、旅行先などの風景を収めるときにルールに沿って飛ばせばこれ以上ない「自撮りツール」として使うことができそう。



機首部分には、メカニカル2軸ジンバルにマウントされた有効画素数12メガピクセルカメラを搭載。1/2.3インチCMOSセンサーを内蔵し、1080p@30fpsの動画と1200万画素の静止画を撮影することが可能です。カメラ上部の四角くて黒いエリアは、衝突を防止する3Dセンシングシステムが内蔵されている部分。



機体底部にも下方向の状況をセンシングするビジョンシステム用のセンサーが配置されています。



機体後部には、電源ボタンやコネクタースロットなど。



「SPARK」と書かれた保護カバーの中に、Micro-USB端子とmicroSDカードスロットが隠されていました。



プロペラ部分に保護ガードを取り付けるとこんな感じ。ボディと溶けこむデザインとカラーのため、違和感はありません。





プロペラ部分はこのように折りたたむことができるので、専用のキャリングケースに入れて手軽に持ち運ぶことが可能です。



Sparkが自撮りに適したドローンであることをよく感じられるのが以下のムービー。ディープラーニング技術をベースにした顔認識をおこない、手のひらから離陸して自撮り写真を撮影し、元の場所に戻ってきて手のひらのうえに着陸、という一連の自撮りプロセスを難しい操作なしに行うことができます。

DJI Sparkが手のひらから離陸して自撮りして、手のひらに戻ってきて着陸する様子 - YouTube

実際に撮影した写真はこんな感じ。自撮り棒では不可能な「距離3メートル・高さ2メートル以上」という空中から、自分や友達のグループショットを風景を入れた状態で撮影することができます。これは、旅行に出かけた先で風景と一緒に自分たちを撮影する時に使うと、とても良い旅の1枚が写真に収められそう。



この他にも、旅の一風景や普段のアクティビティを収めるのにピッタリな自動撮影機能「アクティブトラック」が搭載されています。最初の位置から斜め後方に飛び、徐々に周囲の景色が入って雄大な風景を撮影できる「Dronie (ドローニー)」や……

DJI SPARKが斜め後方に上昇して風景をとらえる「Dronie」モード - YouTube

自分や対象物の周囲を360度回転して撮影する「Circle (サークル)」

DJI SPARKが被写体の周りを自動でぐるっと回りながら撮影する「Circle」モード - YouTube

「サークル」と似ていますが、対象物を回りながら徐々に上昇していく「Helix (らせん)」

DJI SPARKが被写体の周りを自動でぐるっと回りながら上昇して撮影する「Helix」モード - YouTube

そして、自分や対象物を真下に捉えながら、高度40メートルまで一気に上昇して風景を収める「Rocket (ロケット)」などの撮影が可能です。

DJI SPARKが被写体の真上をロケットのように上昇しながら撮影する「Rocket」モード - YouTube

これらに加え、従来のMavic Proなどでも使うことができた、被写体の後方を追いかけ、周囲を回ることもできる「トレース」や、被写体を横向きに追い続ける「プロファイル」といったアクティブトラック機能もそのまま健在。「飛ばすドローン」だけでなく、「撮影・自撮りに使えるドローン」としての能力をDJI Sparkは備えてきているといえそう。

また、撮影した画像や映像は、アプリ内で簡単に編集して、そのままSNSに投稿してシェアすることも可能。これまではPCにデータを移して加工して、YouTubeにアップロードして……という手順を踏む必要がありましたが、撮影した直後の「撮って出し」の作品を即アップロードできるようになっています。



一方、軽量で小型な機体によるデメリットを感じることがあったのも事実。機体が軽いために風の影響を受けやすくなっており、風が強い日にはフライトを思わず躊躇してしまいそうなこともありました。また、カメラを保持するジンバルが2軸タイプのため、横方向の動きは機体の回転軸(ヨー軸)の動きに依存しています。そのため、特に旋回しながら撮影を行う場合には映像の横振れが発生することもありました。

DJI Sparkのポジションとしては、価格が10万円を超える機体ほどの安定度ではないものの、Sparkよりも安いドローンの映像品質に不満を感じている人ならきっと納得いくOKラインを満たすことができそうなところに落ち着いていると言えそう。「PhantomシリーズやMavic Proには手が出せないなぁ……」とためらっている人だと、税込価格6万5800円からというSparkのプライスタグは十分に魅力的に映るはずです。

DJI Sparkは、本体にスペアローターなどが付属する基本セットが税込6万5800円、スティックタイプの送信機やプロペラガードなどがセットになった「Spark Fly Moreコンボ」が記事作成時点では税込9万1800円で販売中です。

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