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 6月6日付の日本経済新聞は佐川急便の週休3日制導入を報じ、同じ日、乗り物業界紙ではヤマト運輸も週休3日制の導入を検討していると伝えている。

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 報じられた佐川急便の導入内容は正社員の運転手を対象に、給与水準は同程度とし休日の兼業を認めるところにポイントがあり、既に東京都と山梨県では週休3日制の正社員の募集を始めている。効果を見て、他の地域の採用活動や既存の運転手にも適用する。

 当面は新規採用の正社員運転手が対象であり、佐川グループの持ち株会社であるSGホールディングスの従業員は83,954名(2016年3月期)で運転手は現在、正社員と契約社員を含めて約3万人と伝えられていることを考えると、全体では僅かな割合で給与負担も大差ないと考えられる。

 勤務日の拘束時間が延びても休みが多い方がいいと考える人や、兼業の当てがある人にとっては魅力的かもしれないが、日々の勤務は負担が重くなるわけで判断に窮する人もいるだろう。

 ヤマト運輸の場合は社員に違法な長時間労働をさせていたとして、去年12月、労働基準監督署から是正勧告を受けていたために、今年度に1万人規模を新規採用し、従業員1人当たりの労働時間を短くするとともに、10月には退社から出社まで最低10時間以上を空ける「勤務間インターバル制度」を導入する予定だった。それに加えて佐川急便に対抗するため、週休3日制の導入を検討していると公表せざるを得ない状況になったと推測する。

 こう考えてみると「週休3日制導入」の字句を目の当たりにした時の衝撃は低下する。

 2月に週休3日制の導入が報じられ大きな話題となったYahoo!でも育児や介護などの事情を抱えた社員を対象との縛りがある。

 勤労者が期待するのは1日当たりの勤務時間は変わらず、勤務日数が1日減って、給与が変わらないことだと思われるが、なかなかそういう企業は出てこない。外国人から”住むには素晴らしい国だけど、働きたくはない国ニッポン”と言われている現状を変える起爆剤として、実質的な「週休3日制」を導入する企業が名乗りを上げることが大いに期待されている。