中国の動物園で生きたロバに襲い掛かるトラたち(画像は『香港経済日報 2017年6月6日付「疑因内部糾紛 江蘇動物園股東扔活驢入老虎池」』のスクリーンショット)

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幼い子を連れた家族連れも多い動物園。そこを訪れる見学者が見たいのは自然界における動物の弱肉強食の姿、生き物の闘争本能なのか。このほど中国・江蘇省の動物園でトラのいる堀に生きたロバを投げ込むという恐ろしい光景が繰り広げられた。溺れながら傷口から激しく血を流すロバの憐れな姿。見学者からは大きな悲鳴があがったと『香港経済日報』などが報じている。

むごい動物虐待致死事件が伝えられたのは江蘇省常州市にある人気の『江蘇淹城野生動物世界』。堀の脇に停められたトラックの荷台からロバが水中に放り込まれると、あっという間にそこに群がったトラたち。ロバが完全に息絶えるまでに要した時間は約30分であった。見学者の中にはビデオ撮影する者があり、この話題はすぐにSNSで炎上。大人しくて働き者として知られるロバだけに飼育員を含む園側への怒りの声はやまない様子だ。

この動物園で働くある従業員は、メディアの取材に「今回の出来事はある株主による矛盾に満ちた指示が原因だったと思われます」と語っている。株主が経営陣に圧力をかけてくることは想像に難くないが、今回のケースは株主の1人が飼育員たちに「生きているロバをトラの群れに投じてみて欲しい。園の承諾など取る必要はない」と強く求めてきたという。

動物愛護の気持ちから外れた人間が動物園の株主となり、残虐な虐待行為を強要する。その矛盾した異常性を法で罰することは出来ないのであろうか。ネチズンの間では「その株主をトラの堀に同じように突き落してやりたい」とのコメントが相次いでいる。中国動物園では、毛織物にするためか高齢の女がラクダの毛をはぎ持ち去るという事件が遼寧省で起きたばかりである。

画像は『香港経済日報 2017年6月6日付「疑因内部糾紛 江蘇動物園股東扔活驢入老虎池」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)