安倍首相は5日、場合によっては一帯一路に協力する旨の発言をした。中国外交部は行動で示せと言い、ネットは歴史問題を謝罪してからにしろ、遂に中国の天下だと勝ち誇っている。いかなる反応があるのか見てみよう。

安倍首相が都内の会議で講演

安倍首相は5日、東京都内で開催された国際交流会議「アジアの未来」(日本経済新聞社主催)の夕食会で講演し、中国の巨大経済圏「一帯一路」構想に関して、条件が揃えば日本も協力していきたいと述べた。その詳細は首相官邸ホームページの「記者会見」にある。

たとえば、「国際社会の共通の考え方を十分に取り入れることで、環太平洋の自由で公正な経済圏に良質な形で融合し、地域と世界の平和と繁栄に貢献していくことを期待する。日本は、こうした観点からの協力をしたい」など、「万人が利用でき、透明で公正な調達によるインフラ整備であること」「借り入れ国が債務を返済可能で、財政の健全性が損なわれない」と条件を示したが、安倍首相が自らの言葉で協力の意思を明らかにしたのは初めて。

今年が日中国交正常化45周年であり、また日中首脳会談を行いたいという安倍首相の政治的判断ではあろうが、あまりに多くの危険を伴う。

中国がどう受け止めているのか、政府と庶民の声を拾ってみよう。

中国外交部の反応

中国外交部の華春瑩(かしゅんいん)報道官は6日、定例記者会見で「一帯一路構想は、中日両国が互恵協力、共同発展を実現する新たなプラットフォームと"試験田"となることができる。日本側が一帯一路の枠組みの中で中国側との協力を模索することを歓迎する」とした上で、「日本側が(一帯一路に加盟したいと)希望するなら、その希望を、両国関係を改善することで表現し、あるいは(加盟したいという)願望を、真の政策と行動で示すことを希望する」と述べた。

「試験田」というのは、1958年の大躍進の時代に、農村の高級幹部が下部組織に入って農業生産を試験した時の実験田のこと。もしただ単に「テストケース」と言いたいのなら、こういう場合、一般的には「試点」という中国語を用いる。しかし華報道官は「試点」という言葉を使わず、わざわざ「試験田」という言葉を用いた。

ここにはすでに、中国と日本が対等ではないことを示唆するニュアンスが入っている。「農村の高級幹部」は「中国」、「下部組織」は「日本」を示唆する。

また、「(もし一帯一路に加盟したければ、)政策と行動で示せ」という言葉は、まさに「今さら、のこのこと入ってきたいのなら、その覚悟はあるだろうね」という完全な「上から目線」を示している。

遠藤誉(東京福祉大学国際交流センター長)