ゴルフ人口に下げ止まりが見受けられ始めた理由

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 5月21日に東洋経済オンラインが『20年で市場規模が半減!「ゴルフ」が消える日』というタイトルで、スポーツジャーナリストの赤坂厚氏とのQ&Aを掲載している。詳細はバックナンバーの検索に委ねるが、目を引いたのは赤坂氏の「ゴルフ人口はピーク時の3分の2だが、ここにきて下げ止まりの傾向がみられる。一昨年の720万人対して昨年は760万人。これがトレンドなのかどうかハッキリするのは2020年の東京五輪のタイミングだろう」といった内容の発言だった。

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 言い換えれば、全ての団塊の世代が「老齢層」にカウントされた時期に「底打ちの気配が読み取れる」と捉えることができる。私も団塊の世代。かつては仲間内で「年金世代に入った時にゴルフが楽しめれば、自分の人生はまずまずだったと総括しても良いのではないか」と、話していた。その年齢でゴルフを楽しむには「健康」「自由になる小遣い」「同年代の友人」という条件を、我が身が背負っていなくてはならないからだ。的外れではないと今でも思っている。

 また民活がゴルフ人口の急減をなんとか支えてくれたことも、評価に値すると考える。

 ゴルフダイジェスト・オンライン(以下GDO)が現社長の石坂信也氏により起業されたのは、2000年5月。ゴルフ大好き人間の元大手商社マン。社費での米国留学の課題は、新たなビジネスモデルの模索。至った結論は存在感が高まり始めていたインターネットとゴルフの組み合わせ。帰国後早々に同氏はGDPを立ち上げた。

 当時のゴルフ関連業界は、会員権事業の行き詰まり/不良債権化に象徴されるように大きな転機を迎えていた。「転換期はビジネスチャンス」などともされる。しかし当時の視界は「言うは易く行うは難い」そのもの。が石坂氏は腹を括った。

 「会員権というストックでゴルフ場が運営される時代は終わった。1人でも多くの多くのゴルファーを集めてプレイを楽しんでもらうことが、フロービジネスに徹することが今後のゴルフ場運営のキーワードになる」。

 予約代行サイトを立ち上げた。と同時に「非会員にもプレイの機会を提供すべし。そうでなくては生き残れないでしょう」とゴルフ場を次々と口説いていった。残り少なくなった会員の首を縦に振らせる施策も伝授した。「そうでないと破綻しかねません。会員権は紙屑と化してしまいかねません」とである。ことは想定以上に順調に進んだ。2000年11月には大手ベンチャーキャピタルとの間で第三者割当増資が行われ04年にGDOは上場を果たした。

 ゴルフ人口の今後は動向を確かめるしかないが、GDOの収益動向は続伸状況。老齢層がゴルフを楽しめることは、アクティブな高齢化社会創造にもつながる。民活の「慧眼」を評価したい。