<インド政府は、「2030年までに、ガソリン車およびディーゼル車の国内販売を禁じ、インドで販売される自動車を電気自動車のみに制限する」との方針を明らかにした>

インドでは、2013年12月に発表した『国家電気自動車計画(NMEM)』のもと、電気自動車の普及を推進してきた。2015年4月から2016年3月までの電気自動車の販売台数は前年比37.5%増の2万2000台で、2020年までには、電気自動車とハイブリッド車を合わせた年間販売台数が600万台から700万台規模に拡大する見通しとなっている。

そしてこのほど、インド政府は、この動きをさらに加速させるべく、「2030年までに、ガソリン車およびディーゼル車の国内販売を禁じ、インドで販売される自動車を電気自動車のみに制限する」との方針を明らかにした。

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大気汚染が原因とみられる死亡者数は年間109万人超

インドが電気自動車の普及に積極的に取り組む背景には、温室効果ガス排出量の増加や、都市部を中心とする深刻な大気汚染があげられる。GDP(国内総生産)ベースで世界第七位の経済規模にまで成長したインドは、中国、米国に次ぎ、世界で三番目に二酸化炭素排出量が多い国でもある。

また、米健康影響研究所(HEI)のデータによると、インドでは、2015年時点で、PM2.5濃度が世界保健機関(WHO)の基準値の7.4倍にあたる1立方メートルあたり74マイクログラムにまで悪化し、大気汚染が原因とみられる死亡者数は年間109万人を超えている。

世界第3位の原油輸入国であるインド

世界第3位の原油輸入国であるインドにとって、電気自動車の普及は、エネルギー安全保障の観点からも望ましい。

『国家電気自動車計画(NMEM)』では、電気自動車の年間販売台数が600万台から700万台にまで成長すれば、220万トンから250万トンの液体燃料を節約でき、二酸化炭素排出量も1.3%から1.5%程度削減できると見込んでいる。

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松岡由希子