世界ランキング9位の錦織圭【写真:Getty Images】

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過去2勝8敗…分の悪いマレー戦の「勝機」は直近2試合の激戦にあり

 男子テニスの世界ランキング9位・錦織圭(日清食品)は7日、全仏オープン準々決勝で同1位のアンディ・マレー(英国)と対戦する。錦織とマレーの直接対決は今回で11度目。通算対戦成績は2勝8敗と分が悪く、トップシード相手の厳しい戦いが予想される中、過去2試合の対戦内容から、錦織にも勝機は存在すると専門家は見ている。

「現在、マレー選手がすごく好調なのは事実です。ただ、錦織選手も手首に不安を抱えているとはいえ、ベルダスコ選手相手にあのスコアで勝っているのも見逃せません。ふたりの過去2試合の直接対決を見れば、錦織選手に勝機は決してないとは言えないと思います。もしかすると、マレー選手は錦織選手に対して、やりにくさや恐怖のようなものを抱いているかもしれませんね」

 こう語ったのは、プロテニス選手の綿貫敬介だ。根拠は過去2試合の試合内容だという。

「錦織選手は昨年の全米オープン準々決勝で、フルセットの末にマレー選手を破っています。11月のツアーファイナルでは逆転負けに終わりましたが、大会史上に残る名勝負の1つと呼ばれる接戦でした」

 昨年9月の全米オープン準々決勝はフルセットにもつれこんだが、錦織は1-6、6-4、4-6、6-1、7-5と死闘を制している。また、前回対戦した昨年11月のATPワールドツアー・ファイナルでも、錦織はタイブレークの末に第1セットを7-6で先取。その後、4-6、4-6と逆転を許したが、大会史上最長となる3時間21分の激戦となった。

「錦織選手にはマレー選手とのプレー的な相性の良さもあると思います。バックハンドが得意というストロングポイントが重なりますし、バックハンドで打ち合っている際には互角以上の展開も望めます。直前の2試合を見る限りは、内容的にも結果的にも五分五分と言っても過言ではないでしょう。錦織選手はマレー選手に対して『苦手意識』はないと言えます。逆に、マレーにはプレッシャーが掛かっているかもしれません」

勝負の鍵は…マレー戦までのリカバリー具合と、フォアハンドのショット

 綿貫は、精神面でも錦織が優位性を維持しているとも語っている。それでは、錦織が4強進出を果たすためのポイントはどこにあるのだろうか。

「ツアーファイナルと異なり、全仏は5セットマッチで、インドアハードとクレーコート、サーフェスも違います。今回はクレーコートなので、より体力面の消耗が待っています。フィジカル、メンタル面の準備が重要になるので、1日のオフでどれだけリフレッシュできるか。

 錦織選手は今年の前半戦に比べると確実にパフォーマンスは上がっています。手首に痛みはあるようですが、試合でのパフォーマンスを見れば、状態は悪そうに見えません。今大会は初戦から特にフォアハンドの感覚が良さそうです。ベルダスコ戦のように、攻撃時にはフォアハンドでどれだけショートポイント(サービスから早い段階でポイントを奪うこと)を重ねられるか。それが勝負の鍵を握ると思います」

 マレー戦までにいかにリカバリーできるか。そして、フォアハンドのショット次第で、錦織は勝機ありと綿貫は見ている。悲願のグランドスラム初優勝に向けて、錦織は世界NO1の牙城を崩せるだろうか。