ペットから子供の受験先までマネする社宅の隣人一家…

写真拡大

 ほっと一息落ち着けるはずの我が家が、隣人のせいでストレスを感じるとなると、もうそこは地獄です。一家全員が地味にストレスを感じた経験をしたという、埼玉県にある某企業の社宅マンションで起きたお話を紹介します。

◆最初の対抗意識の現れは羽毛ふとんのマネだった

「子どもの頃、父が単身赴任で先に埼玉の社宅に住んでいたんです。その後、母と私と弟で追っかけて。母も私もあまり周りを気にせず仲良くするタイプ…だと思っていたんで、最初こそは気にならなかったんですけど…」とアラサーOLのAさんは語る。

「引っ越してから、近所のスーパーで、よく母が知らない人(おそらく社宅の人)に、『そのスカーフ素敵ね〜』とか『その髪型、どこでやってるの?』とか、あいさつ程度に話しかけられることがあって」とAさん。

 特に不思議なことと思わずに過ごしていたところ、いつものように羽毛ふとんを干していたら、翌週に、明らかにもっと高級そうな羽毛ふとんを隣人が干していたことが始まりだった。

「絶対、対抗意識だと思うんですよ。社宅内でもお隣の家は私たちと同じ家族構成で。でも、私の父は役職についていたし、後からその家族が引っ越してきたので負けたくないという気持ちはあったんだと思います。前の週までフツーのふとんでしたし(笑)」と振り返ります。

◆自転車、習い事、ペット…次々とマネをする隣人一家

 そのうち、Aさんの弟が自転車を買うと隣人の息子はもっとハイスペックな自転車を買い、Aさんがピアノを習っていたため、隣の1学年下の長女もマネして習い事に通わせたり、ハムスターを飼いはじめるとやはり同じように、ちょっといいケージで飼い始めたとのこと。

 髪型・ファッションやスーパーでの買い物など、細かいことを挙げればきりがないそうです。もう、戦う気がないのに団体戦に巻き込まれた感じですよね。

「私が入学した進学校に1年後に娘さんが受験すると聞いたときは、さすがに10代でしたけど引きましたね(笑)」とAさん。

 隣人の娘は残念な結果だったそうですが、もし受かっていた場合には、父親の社内情報に加えて、娘の学校内での情報と何もかもが隣人の奥さんの手に渡ってしまってよりストレスが重なっていたことでしょう。

◆ベランダでの惨劇

「社宅って案外見られているんですよね。特に玄関周りやベランダ、ポストやゴミ…」

 Aさん一家の災難は、何でもマネしてくるお隣さんだけでは済まなかったそうです。

 Aさんは、ベランダでの惨劇を話してくれました。「うちの母がベランダで家庭菜園や植木でお花を育てていて、それが『素敵ね〜』って流行ったりしていて。もちろん、隣も真似しはじめたんですけど(笑)。

 でも、これは下の階の人ですが、ベランダに生ゴミや植木に腐った果物とかを肥料のつもりか置いていたんです。本人らは同じようなベランダ菜園って言ってましたけど。カラスがよく来るようになって、屋上に巣を作りはじめて…」

 Aさんの部屋は最上階。完全にカラスの通り道になり、部屋をのぞかれることもしばしばあったとか。

「天気がいい日に飼っていた小鳥をベランダでひなたぼっこさせていたんです。夕方に中に入れようと思っていて、帰ってきたら…」その先は聞きたくないが、カラスに襲われた無惨な小鳥たちの残骸がベランダに広がっていたといいます。

「弟が泣きながら片付けて、私も泣きながら血の付いた洗濯物を手洗いしたのを覚えてます」とAさん。

 Aさん一家は、その後マイホームを購入したため、この社宅は数年で出て、今では穏やかに暮らしているそうです。

―シリーズご近所トラブル・変な隣人【3】―

<TEXT/タケダマコ>