by Alias 0591

人の個性を「情緒安定性(神経症的傾向)」「外向性・内向性」「開放性」「協調性」「勤勉性」の5つの因子を用いて分析する「ビッグファイブ性格特性」と呼ばれる手法があります。このうち「知的好奇心」とも表現される開放性の高い人は「創造的な(クリエイティブな)性格」であるといわれ、他の人とは「世界が違うように見えている」そうです。

Seeing it both ways: Openness to experience and binocular rivalry suppression

http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0092656617300338



People with creative personalities really do see the world differently

http://theconversation.com/people-with-creative-personalities-really-do-see-the-world-differently-77083

メルボルン大学の研究チームは、「開放性」が視覚認知にも影響を与えているのかという調査を行いました。

テストの1つは、左目では緑と黒の縞模様、右目では赤と黒の縞模様と、それぞれ異なる画像を見るというもの。このとき、人間は実際には存在しない「緑と赤と黒の混ざった縞模様」を見ているかのように認識するときがあります。



調べてみると、「開放性」の高い人、すなわち創造的な性格の人は平均よりも長く「混ざった画像」を認識することがわかりました。また、彼らは創造性が高まったときと同じポジティブな気持ちの時には特に「混ざった画像」を長く認識する傾向にあることもわかりました。

同様に「不注意失明」のテストも行われました。不注意失明とは、あることに集中していると他の何かを見逃してしまうことがあるという現象で、以下の映像で確かめることができます。テスト内容は「白いシャツの人たちは何度パスをしたか?」です。

selective attention test - YouTube

この映像では中盤に画面右側からゴリラ(の着ぐるみ)が現れて、中央でドラミングをして、左側へと去って行きます。パスをする人たちの真ん中を横切っていくので嫌でも目に入るのですが、実験では192人の被験者のうち半数はゴリラに気がつきませんでした。しかし、創造的な性格の人はゴリラに気付くことが多かったとのこと。

こうした結果から、研究チームは創造的な性格の人は、視覚情報の中で他の人が見落としてしまっているものも意識の中に捉えているのではないかと考えています。

有名な画家が「なぜこんなものが描けるのだろうか」という絵を描いていることがありますが、それは我々が見落としてしまっている視覚情報まで見えているからこそ描けるものだったりするのかもしれません。