消費者にとって安くておいしいことはありがたいが、それを実現するための財務の戦略は各社さまざまだ

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週刊ダイヤモンド2017年6月10日号の第1特集は「会計&ファイナンス超理解」。財務諸表には経営者の考え方や1年の成果が表れる。そのことを企業財務コンサルタント、田中慎一氏の指南の下、いきなり!ステーキ、吉野家の牛丼、日高屋のラーメンのケースで見てみよう。

 よだれが出そうな香ばしいステーキの匂いに、サラリーマンの財布に優しい牛丼や、格安なラーメンと夜のちょい飲み。人気の外食メニューの背景には、どんな財務の構造が隠れているのだろうか。

 日本人にとってステーキといえば高級品……、のはずだったが、それを安価な立ち食いで提供することで爆発的な人気となったのが、「いきなり!ステーキ」だ。

 いきなり!ステーキをチェーン展開するのはペッパーフードサービス。かつて、「ペッパーランチ」を主力としたが、いまや、いきなり!ステーキが看板業態。

 2017年4月末に発表した17年12月期第1四半期の連結業績では、売上高が70億円、営業利益が6億円だった。前年同期が売上高50億円、営業利益2億円だったから、かなりの伸びだ。株価は17年に入り3倍ほど跳ね上がった。

 ところが、ペッパーフードサービスの営業利益率を見ると、抜群に高いというレベルではなく、ハイデイ日高よりかなり低く、吉野家ホールディングスよりはやや高いという水準。

 それだけを見れば、いきなり!ステーキはもうけるのが下手なのか!? と考えてしまいそうだが、さて、他の指標も見てみよう。

 驚くのは、ペッパーフードサービスの原価率の異常な高さだ。原価率とは、文字通り原価として掛かったコストの売上高に占める比率だ。

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