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米Appleは6月5日 (現地時間)、同社の開発者カンファレンス「WWDC17」で、macOSの次期メジャーバージョンアップになる「macOS High Sierra」を発表した。ファイルシステムにApple File System (APFS)を採用、動画圧縮規格「HEVC (H.265)」に対応し、グラフィックスAPIが「Metal 2」に進化するなど、基盤からMacプラットフォームを強化するアップデートになる。

今年3月にiOS 10.3でiOSのファイルシステムにAPFSを採用したのに続いて、macOSもAPFSに変更する。APFSは64ビットアーキテクチャでフラッシュベースの最新のストレージに適しており、特にファイルのコピーやフォルダの内容を調べるといったタスクが劇的に高速化する。また、内蔵された暗号化機能、先進的なデータ保護やデータバック機能で、セキュリティや信頼性も向上する。

HEVCは、H.264よりも最大40%高い効率でビデオを圧縮できる。高品質なビデオをスムースにストリーミングできるようになり、HEVCによって4Kビデオを扱う負担が軽減されて、4Kビデオの普及が進むと期待されている。

Metal 2は、省オーバーヘッドで高効率なグラフィックスAPIをさらに洗練してMetalの最大10倍のドローコールのスループットを引き出す。High SierraではMetal 2上にWindow Serverが構築され、ミッションコントロールなどのアニメーションがスムースに動作する。Metal 2にはVRのサポートも組み込まれ、遅れていたMacのVR対応が進み出す。基調講演では、SteamVRやUnity、Unreal Engineへの対応を表明した。またグラフィックスだけではなく機械学習もサポート。MacのGPU性能だけでは不足するケースを補えるように、Thunderbolt 3接続の外部GPUもサポートする。

そうした基盤技術の強化のほか、「Safari」「メール」「写真」といった主要アプリケーションの改善・強化も行われる。SafariはJavaScriptの実行性能の高速化が図られるほか、クロスサイトトラッキングデータの削除による追跡防止、Web上で勝手にオーディオが再生されないようにする「Autoplay blocking」機能が組み込まれる。「メール」アプリでは、フルスクリーン時にSplit Viewでメールを作成できる。また、受信したメールを圧縮することによりストレージ容量が最大35%削減される。

「写真」は、常時表示されるサイドバーで、様々な方法で写真を探し出せるようになる。カラーやコントラストを微調整できるカーブや、定義された色域でカラー調整を行う選択的カラーなど、パワフルな編集ツールを装備。外部の編集プログラムをサポートし、PhotoshopやPixelmatorといったアプリケーションを写真アプリケーションから直接立ち上げられるようになる。

日本語関連では、2言語入力が改善され、入力方式を頻繁に切り替えることなく英語まじりの文章を入力できるという。

Appleは5日からmacOS High Sierraの開発者向けベータの提供を開始、6月後半にパブリックベータを公開し、秋に正式版をリリースする。対応Macは、2010年以降のMacBook Air、MacBook Pro、Mac mini、Mac Proおよび2009年以降のMacBookとiMac。