マイクロソフト共同創業者ポール・アレンが創設

マイクロソフトの共同創業者であるポール・ガートナー・アレン氏が創設した宇宙輸送ベンチャー企業『ストラトローンチ・システムズ』は、地表から高度2,000キロメートルまでの、いわゆる"地球低軌道(LEO)"へのアクセス手段として、空中発射プラットフォームの開発に取り組んできた。

数年間の開発期間を経て、2017年5月31日、この革新的なプラットフォームがカリフォルニア州モハーヴェ砂漠で初めて公となり、"世界最大の飛行機"としても世界中から注目を集めている。

117.3メートルの翼幅

世界最長となる117.3メートルの翼幅を持つこの巨大な双胴機は、全長72.5メートルで、地上から垂直尾翼までの高さが15.2メートル。重さ226.8トンの機体にはボーイング747型機から転用したエンジン6基が搭載され、249.5トンまでのロケットを半径1,852キロメートル圏内に輸送できるよう設計されている。

離着陸や専用格納庫への移動などには28本の車輪からなる着陸装置が備えられており、軌道にロケットを送り込んだら、地上に戻り、ロケットを積み替え、燃料を補給して、再び上空へ向かう仕組みだ。

より安く効率的にロケットを発射できる

この航空機型のプラットフォームは、従来の垂直打ち上げ方式に比べて、打ち上げまでに要する時間が短いうえ、天候の影響を受けづらく、より安く効率的にロケットを発射できるのが利点。これによって地球低軌道へのアクセスが開かれれば、より多くの衛星を配備でき、衛星から得られるより多くの情報やデータを、気候変動の原因究明や農業生産性の可視化など、様々な分野に活用できると期待されている。

『ストラトローンチ・システムズ』では、このプラットフォームの公開日に給油テストを実施しており、今後、地上テストやエンジンの試運転などを経て、2019年にはロケットの空中打ち上げを実施する方針だ。

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ジェフ・ベゾフ、リチャード・ブランソンも

宇宙開発に積極的に取り組んでいる有名実業家は、アレン氏にとどまらない。アマゾン・ドット・コムの共同創業者であるジェフ・ベゾフ氏は航空宇宙企業『ブルーオリジン』を創設し、再利用型ロケットを開発。また、ヴァージン・グループ会長のリチャード・ブランソン氏は、宇宙旅行会社『ヴァージン・ギャラクティック』から2017年3月に分社化した『ヴァージン・オービット』で、小型衛星に特化したソリューションの開発に着手している。世界の富豪たちを中心とする宇宙への挑戦は、ますます活発となりそうだ。


松岡由希子