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 5月30日に放送された冒険バラエティ番組「陸海空 こんな時間に地球征服するなんて」(テレビ朝日系)に、お笑い芸人サンシャイン池崎が出演。同番組のロケ中、ハイテンションでノリの良いキャラクターである彼が、いつもとは違う顔を見せたことで注目を集めた。

 今回、池崎は、怪魚ハンターの沖山朝俊とタッグを組み、世界各国を回る企画「釣りまアース」に挑戦。しかしタイとミャンマーの国境にあるサルウィン川に到着して早々、38.1℃の高熱でダウン。ロケが中断される事態となった。その後、体調を回復させた池崎は、インドへと向かい“人食いナマズ”と呼ばれる巨大ナマズ「グンシュ」に狙いを定める。前回のタイでは、思うような結果を残せなかっただけに、なんとしても怪魚を釣り上げたい池崎とスタッフだったが、現地ガイドの指導のもと、釣り竿に餌をセットして何日も待つも、一向に当たりはなし。さらに過酷なキャンプ生活で精神も擦り切れ、出演者やスタッフのストレスは限界に達しようとしていた。そして8日目の夜、事件は起きる。

 スケジュールの都合で帰国が迫るなか、何も動きがない現状からの苛立ちで、怪魚ハンター・沖山と現地ガイドの間で意見が衝突。それに対し「前向きに行こう」と、その場をおさめようとする池崎だったが、番組ディレクターも「僕は正直、ガルヴさん(現地ガイド)のやり方はどうでもよくて、沖山さんのやり方でこだわるしかない」「もう時間ない」と火に油を注ぎ、ますます現場はピリピリムードに。

 それでも平和主義者の池崎だけは「前向きに胸張って(やるしかない)」とポジティブな意見を言い続けた。するとディレクターは「もうそんな段階じゃないから、正直!」と反論。ひたすら後ろ向きな発言を繰り返すスタッフに対し、ついに池崎は「そんな暗い考え方ばっかすんなよ! 意味ねぇんだからさ、そんな考え方してもさ!」と、普段テレビでは絶対に見せない表情で声を荒げた。

 その後もスタッフが「釣れなきゃ意味ないこともあるんですよ。前向きとかじゃなくて!」と言えば、池崎が「無理やり否定すんなよ!」と返し、しばらく口論が続くことに。そのため、当初は仲の良かった番組グループが、一夜にして崩壊。現地のテント内は険悪な雰囲気に包まれることとなった。このまま釣れなければ、最悪の空気で番組が終わるところだったが、翌朝、仕掛けておいた餌に魚がかかっており、チームは見事、伝説の怪魚を釣り上げることに成功。すると一気に現場は歓喜の声に包まれ、亀裂の入っていた人間関係も修復。現在ブレイク中である池崎の強運を証明する形となった。

 そんな池崎だが、ブレイクするまでの道のりは、決して順風満帆なものではなかった。彼が生まれ育った家は過去、煙草農家をしていたが、父親の吸った煙草が引火して全焼。池崎の父親は、そこからもう1度機材を入れて工場を立て直したそうだが、またしても煙草を引火させて燃えてしまったという。その事故の影響もあり、彼の実家は裕福ではなかった。

 また先日のバラエティ番組では、池崎が約15年ぶりに鹿児島の実家に帰省し、衝撃的な家屋の佇まいも含め、大きな話題となった。彼がこれまで帰らなかった理由として、お金がなく帰省するための交通費が払えなかったこと。そして芸人として売れていない時期に、裕福ではない実家を目の当たりにすると心が折れてしまうのではないかと考えていたという。

 番組で映し出された池崎の両親が住む家は、戦後まもないバラックのような家屋で、風呂もなくトイレも故障中。そして池崎も「5分あれば壊せるぐらいの脆さ」とジョークを飛ばすほど、インパクトのある造りだった。だが出演者や視聴者を一番驚かせたのが、そんな過酷な状況でも、一切の弱音を吐かない池崎の母親の姿だった。彼女は「何にも不自由はしてないよ」と、あっけらかんと息子を出迎えたのである。