連続ドラマ「あなたのことはそれほど」7話(TBS系)。


あらすじ


有島(鈴木伸之)は二人きりで話がしたいと美都(波瑠)をホテルに誘う。何もしないと断った上で、別れ話を切り出した。全てを正直に話す有島を見て、美都も覚悟し、「最後に」と言いながら結局は事に及んでしまう。一応はこれで別れたという格好に。

有島と麗華は、赤ちゃんを親に預けて二人きりで食事へ出かけた。そこで有島は浮気を白状。麗華は、有島に対して心を閉ざしてしまう。

一方、行く当てのない美都は、実家に戻るがそこに涼太(東出昌大)が現れ、家に引き戻されてしまう。離婚用紙を涼太に差し出すも、涼太はそれを破ってしまう。

渡辺家の価値観はファンタジー


涼太の美都への愛情は異常だ。不倫をされようが家を出て行かれようが、変わらずに美都との生活を見据えて行動する。

美都は、“運命”と思い込んでしまった有島にまっしぐら。現実的な大人の考え方を持ち合わせてはいない。別れた形にはなったが、おそらく有島への熱は冷めていないだろう。この二人、方向性は違うが価値観はまるでファンタジー、似たもの同士だ。

有島家はリアル


有島は、家庭が一番大事で子供も奥さんも大好き。遊びたいだけで、美都と不倫関係を続けていた。危機を感じて美都との関係を終わらせた。最低かもしれないが、リアルと言えばリアルだ。

そして麗華、麗華は夫の不倫に気付きながらも健気に赤ちゃんを育て、家庭を支えようとしていた。リアルな上に可哀想な存在だった。

しかし、今話で麗華のイメージが変わる。有島の「1つワガママを言えるとしたら?」の質問に、「数時間でも母をやめたい、オシャレして光軌(有島)と食事に行きたい」と答えた。これは至って普通の子育てママの意見で、実に麗華らしいものだ。ワガママというのも申し訳ないくらい、ささやかなものと言える。

麗華の本当のワガママ


が、その肝心の有島との食事中、麗華は母を泣かせた父親の話で、有島の浮気についてプレッシャーをかける。

耐えきれなくなった有島が白状しようとすると、麗華は冷静に「何の話?私が知っているのは、渡辺という女が訪ねてきた。日を置いて現れた男も渡辺だった。あなたは答えにくい質問をすると、ちょっとフリーズする。それだけよ」

帰宅後、有島が赤ちゃんを抱っこすると、麗華は冷たく「手、洗って下さい」と一言。一気に有島への気持ちが醒めてしまったようだ。

自分からカマをかけまくったくせに、男が本心を言うと一気に引く。一体どういうことなのだろう?だったらなんでカマをかけたのだろう?おそらく、これが麗華が言いたかった本当のワガママだったのではないだろうか?

「浮気するのはイヤだけど我慢は出来る。その代わりその分だけ精神的にダメージは与えるね。でも、絶対してるってわかってても直接聞くのはイヤなの。だから、いくら私が追い詰めても、どれだけ証拠を突きつけても、あなたは絶対に認めないでね?」

というワガママだったのだ。難しい。この精神構造、男にはなかなか理解出来ない。だが、ほんのりと、これがリアルな女心だったりするんだろうな、ぐらいには思える。

(沢野奈津夫@HEW)