北朝鮮の警察庁にあたる人民保安省が、新庁舎を建設中であることが衛星写真で確認された。米国の北朝鮮専門ニュースサイト、NKニュースが報じた。

平壌市内の北部、西城(ソソン)区域のリョンモッ洞は、秘密警察の国家保衛省、長山(チャンサン)革命史跡地、三大革命展示館など国の重要施設が密集しており、厳しい統制下に置かれている地域だ。

NKニュースによると、ここにある人民保安省の複数の庁舎のうち、敷地の入口に向かって右手にあるものが取り壊され、新しい建物を建てる工事が始まったという。

4月2日に撮影されたプラネット・ラブズ社の衛星写真では旧庁舎の取り壊しが始まった様子がとらえられた。4月26日の衛星写真では取り壊しが完了し、更地になっていることがわかる。そして5月14日の写真では新庁舎建設工事が始まり、27日の写真では基礎工事らしきものが行われていることが確認できた。

北朝鮮の国営メディアは、新たな建築工事が始まると大々的に報道するが、この人民保安省新庁舎については一切の報道を行っていない。

NKニュースは昨年11月、平壌の情報筋から入手した2枚の写真を公開し、最高人民会議常任委員会の補助庁舎の建設が進んでいると報じたが、今回の工事に関しては、開始、過程、完成を含めて報じていない。

今回の新庁舎建設について、慶南大極東問題研究所の林乙出(イム・ウルチュル)教授は、「現代化が生産施設にとどまらず、政府庁舎にも及んでいる」と指摘した上で、「人民保安省も他の政府機関同様に外貨稼ぎを行っているが、相当儲かったものと思われる」と述べた。

世宗研究所の鄭成長(チョン・ソンジャン)主席研究員は「最近の平壌の建築の傾向を見ると、人民保安省の新庁舎が高層ビルとして建てられる可能性がある」と述べ、「この数年で携帯電話やパソコンの使用者が大幅に増えたため、人民保安省の業務環境を現代化すべきという要求が高まっている」と、新庁舎建設の背景について説明した。