コミー氏証言内容次第の展開で現状は動意薄か、6月6日のドル円為替

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 動くに動けないとはこのことであろう。市場は完全に6月8日のコミー前FBI長官の証言待ちの状態になっている。コミー氏が上院情報特別委員会の公聴会に出席するのは間違いないところだが、6月6日3:15(すべて日本時間)ごろにホワイトハウスは「コミー氏の証言阻止といった行政特権をトランプ大統領は行使しない」と発表した。舞台はこれで整った。後はどのような内容が語られるのかということである。

 仮に、トランプ大統領のロシアゲート疑惑がより深刻化、または疑念が払拭されなかった場合、トランプ政権に対する不信感は大きく高まるだろう。さすがにトランプ大統領弾劾とまでは難しいだろうが、そのような動きも騒がしくなる。このことが行政面だけでなく、金融市場にも大きな影響を及ぼすのは必須だ。掲げている政策がまったく進行しなくなるのはもちろんのこと、ほぼ織り込み済みだった6月の追加利上げに関してもご破算になる可能性が否めない。次のFOMCは6月13日からである。ロシアゲート疑惑の影響力を加味して思案されることになるだろう。そうなった場合のリスク回避のドル売りはかなり強まりそうだ。

 もちろん、ロシアゲート疑惑が問題なく解決されるというシナリオもある。打つ手を相手に悟らせないトランプ大統領だけに窮地からの逆転は充分に考えられるのだ。そうなると予定していた大規模財政出動政策の議会審議はすんなりと通過し、政策は実行に移される。追加利上げについての障害もほぼ消えることになり、一斉にリスクオンのボタンが押される。ドルは一気に上がるかもしれない。

 ロシアゲート疑惑がどう転ぶか、それによって金融市場にとってもまさに天と地の差がつく。今の段階で大きな動きがとれないのも当然のことである。

 6月5日からの値動きは高値で1ドル110円73銭。安値で1ドル110円35銭。上値、下値ともに限定的である。今日はアメリカからの重要な経済指標の発表はない。6月6日、7日と動意に乏しい状況は続くだろうが、その反動で週末にどこまで変動するのか警戒が必要である。