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武者良太の『気になるニッポン発モノイノベーション』



「そこに不満があるって気がつかなかった!」そんなクラウドファンディング系アイテムを発見しちゃう連載企画。お届けするのはガジェットキュレーターの武者良太氏です。

今回の気になるモノイノベーション





PLEN Cube

『PLEN Cube』ってどんなクラウドファンディング?

360度回転ヘッドを持つ、フェイストラッキング機能を装備したロボットカメラ。マイク、Wi-Fi、Bluetooth機能を持ち、IFTTTによって様々なWebサービスなどと連結する。マイクや赤外線センサーも備えており、声などをトリガーとして撮影後に画像をInstagramに自動アップロードしてくれるほか、ホームオートメーションのコントロールも可能。クラウドファンディングサイト「Makake」にて資金調達が行われた。





『R2-D2』や『BB-8』を想起

キューティなロボット



ロボットといったら皆さま、どんなヤツらを思い浮かべますか? 一番人気は『Pepper』かな。そういえば『AIBO』専門病院じゃなくて、メンテナンスドックなんてあったっけ。『ルンバ』だってロボットの一種だよね。と、原稿執筆時にGoogleで画像検索したところ、1位はデアゴスティーニの連載組み立て人型ロボット『ロビ』。2位はソフトバンクというかAldebaranの『Pepper』。3位は同じくAldebaranの『NAO』でした。

身体が動くし表情も動く。喋るし身振り手振りで(プログラミングされたものではあるけど)感情を伝えてくる。人と同じようなコミュニケーションを行うフレンドリー/コンパニオンロボットが人気。わかる。わかるけど、ロボットならではのボディランゲージはもっと追求してもいいんじゃないでしょうか。『NAO』なんて見てみなさいよ! 『プラレス3四郎』よりも強そうな格闘家的佇まいじゃないですか! や、これはこれで悪くないけど。

人型じゃなくてもみんな大好きですよね。『R2-D2』とか、『BB8』とか。といった目線でコチラの『PLEN Cube』をご覧ください。四角いお弁当箱のように見えますがコイツ、ロボットなんです。アタマを持ち上げてぐるぐる回転。頷いたり首をかしげたり。ジョリーグッドな音楽を鳴らしながらヘドバンしたり。

主となる機能は首振り機能がついたデジカメとなります。360度全方位を向くし、仰角もつけられる。顔認識機能とモーショントラッキング機能により、一度フォーカスを合わせた人が動いてもアタマを振って追いかけてくれる。足だったりタイヤだったり無限軌道といった移動手段はもたないために、被写体をフォローできる範囲は限られます。一定の位置でパンするだけ。でもですよ? ラジコンカーに乗せたり、スケボーの上に置いて走らせたりと、他のギアを足として使えば、ダイナミックな絵が撮れそうじゃないですか?

【ノマドやアウトドア用途にも!手のひらサイズでバッテリー内蔵】



▲手のひらサイズでバッテリー内蔵。LTEには対応していないので別途モバイルルーターなどが必要だが、ノマドやアウトドアでも使える。

話はここで終わりません。『PLEN Cube』のスペックのなかで、一番のキーとなるのは音声認識機能なのですから。その精度は、昨今のスマートフォンの音声操作と同じ程度とのこと。ならば、しっかりとした発音であれば言葉を認識してくれることになります。音声コマンドによりWebサービスやSNSにアクセスする機能を持ち、ホームオートメーション機器などIoT機器のスマート・リモートコントローラーとしても使えます。カメラのシャッターを切るだけじゃないんです。Wi-Fiでつながった、家庭内またはオフィス内の様々な機器のトリガースイッチとして利用できるんです。

【ニュースタイルの自撮りも!声掛けによりカメラが回転】



▲声をかけると頭部が回転してカメラがユーザーを捉えて撮影する。新しいスタイルの自撮り、自分専用のカメラマンとして頼れる。

面白いのがウェブサービスや家電コントロール用にジャスチャー入力の開発も進めているところ。なるほど、デジカメとしての機能を持たせた(レンズとセンサーを組み込んだ)のは、今後一層の普及が見込まれる、ハンズフリーなユーザーインターフェースをいち早く実装するのが目的だったのでは? と勘ぐりたくなりますね。

さらにIFTTTなどを使ったインターネット・コミュニケーターとしても機能します。日本導入が待たれる『Amazon Echo』や『Google Home』と似たような音声コントロールも可能になるかも?

【液晶ディスプレイを廃したモデルも!シンプルなスタイルも選べる】



▲シンプルな意匠で液晶ディスプレイを廃した『PLEN Cube Lite』。通常版の予定価格6万円より、2万円安い4万円で販売される予定。

開発を手がけてきたのは、大阪のハードウェアベンチャー(又はロボットベンチャー)、PLENGoer Robotics(プレンゴア・ロボティクス)。現在日本のクラウドファンディングMakuakeで、日本語版『PLEN Cube』の支援者を募っています。記事執筆時残り101日という時点で、目標金額200万円に対して262万5040円を調達。まあ、この成功は誰もが予想通りですよね!

文/武者良太

武者良太/1971年生まれのデジタル系ライター。音響機器にスマートフォン、ITビジネスにAI、最先端技術など、ハードウェア面に限らず、ガジェット市場を構成する周辺領域の取材・記事作成も担当する。元Kotaku Japan編集長。

※『デジモノステーション』2017年7月号より抜粋