米誌アトランティック・マンスリーは2日、「中国が世界で最も人気のある大国になっている?」と題する記事を掲載した。資料写真。

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米誌アトランティック・マンスリーは2日、「中国が世界で最も人気のある大国になっている?」と題する記事を掲載した。「1年前はそうも思わなかったが、今日の中国は世界で最も支持される大国になったようだ」としている。

最近のトランプ米大統領と中国の李克強(リー・カーチアン)首相の欧州外遊を比べてみよう。李首相は欧州外遊を契機として、経済開放や自由貿易、投資、全世界全地域の平和と安定を訴えた。一方、トランプ大統領は北大西洋条約機構(NATO)を力強く支持することができなかった他、貿易政策の意見の相違からドイツを非難した。また、モンテネグロ共和国の首相と一緒に写真を撮影する際に彼を脇に押しやるように見えた。中国はパリ協定を支持することを再び伝え、気候変化への対応が「国際責任」だと称する一方、トランプ大統領は「米国がパリ協定から離脱する」と述べた。トランプ大統領が「米国優先(アメリカ・ファースト)」政策を提唱するのに対し、李首相はグローバルに責任を負う大国というイメージを作り出すことに成功した。

これは確かに主観的・近視眼的だとも言えるイメージかも知れない。だが、トランプ氏の右往左往する外交政策と比較し、中国の一貫した外交政策ならびに米国の友好国が次々と米国から離れていくのを見ると、中国は米国から離れた世界の人心をつかんでいるように思われる。

過去10年間、中国は同盟関係よりも二国間ならびに多国間関係に重きを置いて来た。トランプ氏が大統領に就任する前、この戦略の効果は一般的に見えた。米国が集団安全保障や国際的影響力、有利な貿易政策を提供できるのに、どうして他国は中国寄りの姿勢を示す必要があるのか?

しかし、昨年11月から米中両国は自らの戦略を変え始め、直面する現実も変化した。トランプ大統領の発言と振る舞いにより米国は同盟国との関係が疎遠になっていった。結果、それらの国々は米国に取って代わる国を探し始めたのだ。ドイツのメルケル首相は「自分の運命は自分の手で握るべきだ」と示し、李首相との会談に際して「ドイツにとって中国は更に重要な戦略的パートナーとなった」「激動の時代において、われわれはあらゆる分野での協力を強化し、国際的なルールにのっとった世界の秩序を作っていく」などと述べた。メルケル首相の発言はトランプ氏を暗に非難すると同時に、米国が担っていた国際的な責任の一部を中国に担当して欲しいということを示している。

中国は、これらの国が中国主導の世界秩序に入るような国際的枠組みを提供している。最も重要なのは「一帯一路」だ。中国は、一帯一路の存在感を高めようと外交努力に余念がない。中国は「米国に軽視された」と考える国々を積極的に受け入れるだけでなく、米国の同盟国を孤立させようとしている。

世界2番目の経済大国であり、21世紀を主導する可能性が高い中国だが、中国は同盟国を持っていない。だが、中国に同盟国がないことは中国が外交的に孤立していることを意味しない。中国は今では国際秩序にのっとった方がより有利だと認識するに至っている。

中国のある外交官は、2012年に「中国は同盟関係を信じない。国々との関係を隣人付き合いのように考えている。現在、中国はほとんどの国と合法的な政治・経済の利益と関係を持っている。米国は新たな現実を認め、体面を保ちながら中国に譲歩すべきだ」と作者に話した。

それから5年後、今のトランプ大統領は確かに譲歩した。ただメンツを保つことはできず、彼が意図したものでもなかった。(作者:Isaac Stone Fish)(提供/環球網・編集/インナ、黄テイ)