トレーニングジムやヨガなどで、似たような体格、年齢なのに同じ運動をしても自分だけバランスが悪い、ポーズができないというのはよくあることです。「体が硬いのかな?」「バランスが悪いのかな?」「運動神経がないのかな?」と思ってしまいますが、それ以外にとても重要な違いがあります。それが【重心】です。以前テレビや雑誌でも話題になった「4スタンス理論」を使って、まずは自分の重心を知ることから始めてみましょう。

4スタンス理論とはどんな理論なの?

ここで言う重心とは、立っている時や歩く時の体重移動のことではありません。例えば、立っている時、左右の足のどちらにでも重心は移動できます。つま先とかかとにも重心は移動できますね。整体師でありJOCトレーナーである廣戸聡一さんが提唱する"4スタンス理論"は、体幹がどこにあってどう体を動かすかを4つの特性に分類したもの。体を動かす際の重心がどこにあるかは、生まれつき決まっていて、その重心に合った動きをすることで、安定して無理なく力やスピードを伝えることができるのです。走る・投げる・飛ぶなどの運動が、ほんの少しのアドバイスだけで上達できる(した)と話題になりました。

あなたの重心はどこにある? 重心タイプをチェック

●かばんやつり革を持つ時
指先で引っ掛けるように持つ……Aタイプ
手のひら全体で持つ……Bタイプ

●膝くらいの高さの椅子などに、2種類の方法で片足の先を乗せて膝の曲げ伸ばしを数回します。少しスピードを上げたほうがわかりやすいです。
指先で引っ掛けるように持つ……Aタイプ
手のひら全体で持つ……Bタイプ

●両足を股関節幅に開いて立ち、両手のひらを胸の前に合わせて、上半身をゆっくりねじっていきます。
足裏の外側を浮かせて内側(親指側)に重心を置いたほうがバランスよく深くねじれる……1タイプ
足裏の内側を浮かせて外側(小指側)に重心を置いたほうがバランスよく深くねじれる……2タイプタイプ

●両足を股関節幅に開いて立ち、右手を水平に(前方に)伸ばします。伸ばした右手に向かって、右足と左足を交互に上げます。
左足(伸ばした手と対角側の足)を上げたほうがスムーズで安定している……クロスタイプ
右足(伸ばした手と同じ側の足)を上げたほうがスムーズで安定している……パラレルタイプ

4スタンス理論では重心が
A1タイプ……つま先の内側(足)・人差し指(手)・クロスタイプ
A1タイプ……つま先の内側(足)・人差し指(手)・クロスタイプ
A2タイプ……つま先の外側(足)・薬指(手)・パラレルタイプ
B1タイプ……かかとの内側(足)・人差し指(手)・パラレルタイプ
B2タイプ……かかとの外側(足)・薬指(手)・クロスタイプ

筆者はA1タイプです。皆さんは何タイプでしたか? 著名なスポーツ選手だと、A1・イチロー、A2・浅田真央、B1・福原愛、B2・田中将大と、言われています。どれが良い悪いではないのです。

自分のタイプに合った立ち方を意識するだけで美しくなる

Aタイプの場合、後ろにバランスを取るために反り腰になることが多く腰痛持ちが多いといいます。Bタイプの場合は、前にバランスを取ろうとして猫背になることが多く首や肩甲骨の痛みが多いそうです。クロスタイプはお腹側を意識して胸側がたわむ感じ、パラレルタイプは背中側を意識して肩甲骨を近づける感じにすると安定とリラックスを得ることができます。ランニングの腕の振りがまさにそれで、クロスタイプは胸の前で左右の腕を交差させて振り、パラレルタイプは胸の横で左右の腕を直線的に降ります。

Aタイプ……みぞおち・膝・足首を体の前側にそろえるように意識して立つ
Bタイプ……首の付け根・股関節・足首を体の後ろ側にそろえるように意識して立つ

自分の体幹や重心を意識して動くことで、疲れにくく見た目も美しく、スムーズで安定した動作をすることができます。アスリートの所作がしなやかで美しいのは、自分の体幹や重心を良く知っているから。タイプの違いを知るだけでも面白いので、ぜひ試してみてくださいね。


writer:しゃけごはん