襲撃事件が起きた英ロンドン橋付近で、犠牲者のために花をたむけてほしいと警察官に頼み、涙ぐむ女性(2017年6月4日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】3日夜、英ロンドン(London)で襲撃事件が発生するわずか数分前、市内の繁華街にある多くのパブは週末の夜を楽しむ大勢の客でにぎわい、その大半が大画面に映し出されたサッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)の決勝を観戦していた。

 ロンドン中心部でふたたび起きた惨劇。容疑者らは車で歩行者を次々にはねた後、車を降りて歩行者らを無差別に刃物で襲い、通りは血の海と化した。

 わずか数分間のうちに6人が死亡し、容疑者3人も武装警官に射殺された。後に警察当局は、死者は1人増えて7人、病院に搬送された負傷者は48人と発表している。

 当時、テムズ川(River Thames)付近で夜の外出を楽しんでいた人たちが、一瞬にして悪夢と化した襲撃現場の様子を語った。

■「女性が宙を舞うのを見た」

 犯行に使われた白い車はまず、ロンドン橋(London Bridge)を渡っていた歩行者の列に乱暴に突っ込んだ。間一髪で襲撃を逃れた人々は、車にはねられた人々のもとに駆け寄った。

 ロンドン橋の真ん中あたりにいたマークさんは、下流にあるタワーブリッジ(Tower Bridge)の写真を撮影していた。

 車についてマークさんは、「左右に向きを変えながら走っていた。次々に人をはねるのを見た」と言い、「はねられた一人は6メートルほど空中に飛ばされた。かわいそうに。女の子が宙に舞う瞬間を見てしまった」と続けた。

 車がサザーク大聖堂(Southwark Cathedral)付近に衝突して止まると、容疑者らは次に橋の南側にある飲食店が多く集まる人気エリア、バラ・マーケット(Borough Market)方面に向かいながら、人々を刃物で切り付けた。

 タクシー運転手のクリスさんは、複数の男たちが長い刃物を振り回しながら車から降りてきたと地元LBCラジオに語っている。「30センチくらいの長い刃物を持った男3人が降りてきて、無差別に人々を刺していた」

 別の目撃者のエリックさんは、3人が車から降りてきた時、はねられた人々を助けに行こうとしているのかと思ったと語った。

 ところが、3人ははねられた人たちを「蹴ったり殴ったりした後、ナイフを取り出した。暴れくるっていた」という。

 容疑者らはその後、「アラーのためだ」と叫び、バラ・マーケットに向かって走って行ったという。

■顔付近から大量に出血

 ロンドン橋近くのパブ「マドラーク(The Mudlark)」にいたアレックスさんは、若い女性がよろよろと店内に入ってくるのを目撃した。

 アレックスさんは英BBCに対し、「首と口から多量に出血していた」、「僕や友人たちには喉が切られているように見えた」と語った。

 警察は、バーやレストランにいた人々に対し、安全のためその場にとどまり、テーブルの下に隠れるよう告げた。その後、人々は両手を頭にのせた状態でその場から離れるよう指示された。

 警察官らが走れと叫ぶ声に急き立てられるように、おびえた人々の多くは泣きながら、仲間と支え合いつつ、その場を後にした。
【翻訳編集】AFPBB News