6月7日から9日まで開催される「CES ASIA 2017」に初出展するホンダは、「Honda Riding Assist」などを展示する

写真拡大

 コンシューマ技術協会(CTA、旧CEA)は6月7日から9日までの3日間、中国・上海の浦東新区にある「上海新国際博覧センター(SNIEC)」でコンシューマ・エレクトロニクスの見本市「CES ASIA 2017」を開催する。
 2015年の初開催から3年目を迎える今回は、4万平方メートルの出展エリアを確保、初回に比べ規模を倍増した。20か国から450社が出展し、来場者は80か国から3万人を見込む。

 今年の目玉はなんと言っても本田技研工業(ホンダ)の初出展だ。今年1月に開催された「CES 2017」で華々しくデビューした自立して倒れないオートバイ「Honda Riding Assist」の進化が見られるのではないかと注目されている。

 また今年は、VRやドローン、IoTを新カテゴリとして加え、全部で19のカテゴリで各国のハイテク企業がしのぎを削る。日本からは、ホンダのほか、ワコム、オーディオテクニカ、パイオニア、オンキヨーの5社が参加。徐々に日本からの出展も増えてきた。

 CTAのスティーブ・コーニグ 市場リサーチ担当上席ダイレクターは「CES ASIAは、中国やアジアマーケットに参入しようとするブランドへの入り口を提供する。そして車からスマホまでを包括的にカバーする、アジアで唯一のテクノロジーのエコシステムを体験できる場所だ」と話す。

 自動車関連では、ヒュンダイ、NEVS(旧サーブ)など6か国から計8社が出展する。特に注目は自動運転だ。コンベンションエリア中央にある広大なスペースを利用して、BMWは自動運転の体験コーナーを設置する。中国のバイドゥも、同社のインテリジェントドライビンググループが自動運転体験コーナーを設ける予定だ。キーノートスピーチでも自動運転の取り組みついて詳しく触れる。

 AIにも注目だ。特に今年のCESでは音声アシスタントの「ALEXA」に注目が集まっていたが、同様の音声対製品が多数出展されるものと思われる。スタートアップにもフォーカスし、スタートアップばかりを集めた「スタートアップパーク」というエリアを展開。10か国以上からおよそ80社のスタートアップが出展する。

 全出展社のうち、283社が中国系企業と最多。アメリカから26社、日本から5社、その他エリアから95社が出展する。やはり中国国内で認知を高めようとする地元企業が多く、中国企業の比率が高くなっている。

 コーニグ ダイレクターは「中国の消費者は海外の家電ブランドを好む傾向があるという調査結果が出ている。中国市場に参入しようとするグローバルブランドと、まず中国で足場を固めようとする地場企業は、そのうちバランスがとれてくるだろう」と見ている。

 中国市場では、日本ブランドも好まれている。日本企業の出展はまだ少ないが、「日本のハイテク企業は、BtoC市場の大きなチャンスにあふれている中国に目を向けるべきだ。CES ASIAでは、中国参入のきっかけを得ることもでき、注目度も高まっている。来年のCES ASIA 2018では、日本からの出店を倍の10社にしたい」(コーニグ ダイレクター)。

 1月に米ラスベガスで開く「CES」は、対象がグローバルマーケットであるのに対し、上海で開く「CES ASIA」は中国とその周辺のアジアマーケットが対象。ターゲットはかなり異なるが、消費者向けテクノロジーのエコシステムを代表する場としては同じ役割を担う。しかも上海は、アジアにおける商業のハブといえる要所だ。

 コーニグ ダイレクターは「CES ASIAではグローバル企業と、革新的なものを扱う企業だけが出展している。中国でのビジネスはパートナー探しが非常に重要だが、とても効率的にそのパートナーを探す場としても活用できる。CES ASIAはレベルとクオリティーの高いビジネスの場を目指す」と抱負を語った。(BCN・道越一郎)