【ビデオ】フォルクスワーゲン、新型フラッグシップ・モデル「アルテオン」で高級車市場を(再び)目指す!
大衆向け市場で問題を起こしたフォルクスワーゲンは、1年以上前に生産を終了した「フェートン」に替わる新たなフラッグシップ・モデルで再び高級車市場を目指し、利幅率の向上と同時にディーゼル排出ガス問題で失墜したイメージの転換を狙っている。
これまで主に実用的なセダンやハッチバック、SUVの販売で知られるフォルクスワーゲンだが、BMW「4シリーズ グランクーペ」やメルセデス・ベンツの4ドア・クーペ「CLS」のような高級車をより低価格で入手したいと考えている顧客層の支持を得ようと、5月31日にファストバック・スタイルの新型車「アルテオン」を発表した。ドイツでは6月中旬に発売され、販売価格は3万4,800ユーロ(約435万円)からとなっている。

この世界最大の自動車メーカーは、電気自動車や自動運転車への移行を戦略的に進める資金を得るため、そして数十億ユーロといわれる排出ガス不正問題関連のコストに対応するためにも、販売利益の高いモデルを市場に送り出す必要がある。

新型アルテオンは最新世代のACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)や、ステアリング制御も含むより高性能になった自動ブレーキ(エマージェンシー・アシスト)などのドライバー・アシスタンス・システムを搭載し、長いホイールベースと広いボンネット、低く抑えられたルーフといった外観的特徴は、フォルクスワーゲン・グループの高級ブランド、アウディの「A5スポーツバック」に似ている。


【ギャラリー】2017 Volkswagen Arteon: Geneva 201717


フォルクスワーゲン・ブランドのハーバード・ディエスCEOは、「このようなクルマは、今までは高級車メーカーの領域でした。我々はアルテオンで高級車分野に参入する足掛かりを得たいのです」と語る。

VWが高級車市場を目指すのは今回が初めてではない。2002年には最上級サルーンのフェートンを導入したが、年間2万台という販売目標を達成できず、昨年3月に生産終了となった。

ディエスCEOによると、フォルクスワーゲンは昨年10月に生産を終了した「CC」とほぼ同数の、世界で年間4万台のアルテオンを販売することを目指しているという。

ディーゼル排出ガス不正問題から脱却を図るための最新モデルとしてアルテオンを投入し、ライバルのプジョーやシトロエン、トヨタに遅れを取っているフォルクスワーゲンは採算性の回復を目指す。

フォルクスワーゲンは、昨年フルモデルチェンジしたコンパクトSUV「ティグアン」を発表したが、今年は6月に普遍のベストセラー・コンパクトカー「ポロ」、9月にはフラグシップSUVである「トゥアレグ」のフルモデルチェンジを予定している。

金融情報サービスのHISマークイットは、このドイツ・メーカーの新型フラッグシップ・モデルが販売目標を容易に達成するだろうと予想している。

HISマークイットでは、中心となるヨーロッパ、中国、北米市場におけるアルテオンの販売台数を3万9,265台と予想するが、2025年までにはその2倍以上の8万1,172台に膨らむ可能性があるという。

それと比較して、BMW 4シリーズ グランクーペの販売台数は2025年までには16%減の4万562台に、メルセデス・ベンツ CLSは10%増の2万3,856台になるだろうとHISマークイットは予測する。

アルテオンはフォルクスワーゲンの本国ドイツ・エムデン工場で生産されるが、その全世界における販売台数の約半分は、中国が占めることになるだろうと、HISマークイットは見ているようだ。



By Reuters
翻訳:日本映像翻訳アカデミー