東京・素戔嗚神社で6月3日、4日に天王祭が執り行われた(佐渡道世/大紀元)

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 6月3日と4日、東京都荒川区で天王祭が執り行われた。区内でもっとも広い地域の鎮守となる素戔嗚(すさのお)神社を祭る61もの旧町区分から、数十基の神輿、山車が出て、地域を練り歩く。

 

東京・素戔嗚神社で6月3日、4日に天王祭が執り行われた。
子ども神輿も大人に支えられて「神輿振り」を披露する。
(佐渡道世/大紀元)
 

 6月は旧暦では夏。春と秋に稲の収穫を祈念感謝する農村型の祭礼に対して、夏に流行する疫病を振りはらう、都市型の祭礼となる。笛や太鼓の音が街を包む当日は、地域住民の氏子が天王祭に参加するほか、区外の支持者の担ぎ手も加わり、神社を中心に地域全体が祭り一色となり、熱気を帯びる。

 素戔嗚神社によると、祭礼は約840年前の天文十年(1541年)から伝わった。「その盛大さは今も昔も変わらない。記録では、江戸盛期の寛政、文化、文政の頃は、タイマツ送りや千住大橋の綱引き行事等があり、最も盛んだった」とされる。

 天王祭の最大の魅力は、2本の長柄で神輿を支え、数メートルおきに止まって、地面につきそうになるほど豪快に左右に振る「神輿振り」があること。小学生以上の子どもが担ぐ子ども神輿でも、大人が支えながら神輿振りを行う。2メートルほどの大太鼓を載せた山車は、幼児と大人が引っ張って町内をめぐる。

 クライマックスは4日の夕方から夜にかけて。61の旧町から神輿が、素戔嗚神社に参る「宮入り」では、何基もの神輿が道路に列をなして、「我が町の神輿が一番立派」と言わんばかりに神輿振りを見せつける。祭一色に染まる下町の例祭に、世代を超えて受け継がれた粋の良さを感じられる。

 

(文・佐渡道世)