1日、韓国・ソウル経済によると、かつては「飲酒大国」だった韓国の酒の消費量が急減している。この背景には、韓国社会の飲酒や飲み会に対する昨今の認識の変化があるという。写真は韓国の焼酎。

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2017年6月1日、韓国・ソウル経済によると、酒の消費量で経済協力開発機構(OECD)の34加盟国中1980年に8位だった「飲酒大国」の韓国が、2013年には22位まで下落した。この背景には、韓国社会の飲酒や飲み会に対する昨今の認識の変化があるという。

韓国の広告会社INNOCEANが、2015年1月から翌年末までのポータルサイト・ブログ・ネット掲示板などネット上のデータ9億件を分析した結果、集団ではなく一人で酒を楽しむことに関連したキーワードが7万5675件あり、さらに同キーワードで15年と16年を比較すると、1年間で17倍に増加するなど、集団での飲酒志向が確実に下がっていることが分かった。

ほとんど酒が飲めないという会社員の男性(29)は、「わいわいお酒を飲む雰囲気自体が業務の延長線と感じ負担だった」とし、「以前は酒を飲めないと言うのを控えていたが、もう強要されないので気楽に言っても尊重してもらえる雰囲気だ」と語った。

大学生の間では、進んで酒を飲まない人を指す「ノンアルコーラー」という造語も登場、飲酒を拒否する学生のためのサークルもある。「酒なしで楽しく遊ぶこと。誰にでもできることだけど誰もうまくできない。私たちはうまくできるよね!」をスローガンに会員を募集する。サークルは「絶対に酒を飲まない」「酒を飲むお金を惜しみ、健全なレジャーのために使う」を原則に「酒を飲まないサークル」を前面に打ち出している。

こうした現状について三育(サムユク)大保健管理学の教授は「以前は酒をよく飲む人が豪快であり社会活動もうまいと認識されたが、最近は酒をよく飲むこと自体がレッテルになり傷になり得る雰囲気も出てきた」と説明している。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「これまで酒はたばこに比べて過度に寛大に捉えられていて、過分な対応を受けてきた。実際はたばこより個人的・社会的な悪影響が大きい」「飲酒拒否は未来志向の考え方」「酒は飲みたい人だけ飲めばいい。強要する必要はない」「酒がなくなるだけでも事件や事故が90%はなくなると思う」など、飲酒に関して否定的な意見が多く寄せられた。

その一方で、「こういうブームで果たして酒の消費量が減るだろうか?」と、このまま飲酒文化が廃れることについては懐疑的な意見もあった。(翻訳・編集/三田)