高級ホテルが熱視線を送る「バリ島」の魅力

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魅惑のビーチや棚田の風景、スピリチュアルな感覚の豊かさに魅かれ、2016年には500万人にのぼる外国人がバリ島を訪れた。バリ島の政府観光局によると、その数は前年を100万人上回ったという。

インドネシア観光の中心として人気が高まるバリ島は、独自の文化を損なうことなく、より洗練された旅の経験を提供することに力を注いできた。これには多くの企業が注目しており、カペラ、ランガム、マンダリンオリエンタル、トランプ、ウォルドーフ・アストリアといったホテルが、数年以内にバリ島で開業する計画だ。

フォーブス・トラベルガイド(FTG)が2月に発表した2017年版ホテルの格付けで、バリ島がラグジュアリーな旅の新たな牽引役として初めて浮上したのも、他に類を見ない旅の経験ができることが大きな理由だ。

59回目となる今年の格付けでは、フォーシーズンズ・リゾート・バリ・アット・ジンバランベイ、フォーシーズンズ・リゾート・バリ・アット・サヤン、ザ・ヴィラズ・アット・アヤナ・リゾート・バリの3軒のホテルが5つ星を獲得した。ほか、4つ星ホテルが10軒、お勧めの評価を得たホテルが3軒。スパでは5軒が4つ星を獲得している。

FTGでは格付けにあたり、サービス分野における礼儀正しさ、思慮深さ、個別の対応といった評価基準を設けているが、バリ島のホテルは、その多くが他国の競合を凌ぐ高い評価を獲得している。サービスにおいてこうした要素を満たすためには、スタッフの洞察力、直観力が要求される。ゲストが口に出さなくても、彼らの希望を読み取り、先んじて考えられる能力がものをいうのだ。

FTGの覆面調査員は、これらのホテルのサービスのすべてに、バリ島ならではの魅力が体現されているのを感じたという。

その一例として、「お勧めのホテル」の評価を得たアマンダリでは、ターンダウンサービスで、地元で作られる小さな木彫りの動物が部屋に届けられたそうだ。添えられたカードには、次のようなメッセージが書かれていた。

「私(木彫りの動物)を家に持ち帰ってくださるなら、おとなしくしているとお約束します。明け方には私の仲間たちの大声が聞こえるかもしれませんが、あなたがお休みの間は、私ができる限り彼らを遠ざけるようにいたします」

これは、明け方の4時に雄鶏の鳴き声で起こされることがあっても、バリ島ならではの経験として受け入れて欲しいという心のこもった伝え方だ。

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フォーシーズンズ・リゾート・ジンバランベイ(Courtesy of Four Seasons Hotels Limited)

バリ島に2軒あるフォーシーズンズホテルの総支配人、ウダイ・ラオは次のように話ししてくれた。

「バリは大きな島で贅沢なホテルも多く建設されましたが、まだあまり人が訪れていない場所も残っています。フォーシーズンズでは、ゲストにそうした場所を訪ねることをお勧めしています。どこでも過ごせるような時間でなく、新たな土地を探訪し、発見するような時間を過ごすことこそ、贅沢な旅の醍醐味です」

ラオは、バリの魅力は”人”だと言う。「バリの人々は温かく、世界中から訪れる旅行者を喜んで迎えてくれます。例えばバリ島では、祭礼はただ見学するだけのものではありません。誰でも参加したければ喜んで受け入れてくれます」

「その懐の広さは、ホスピタリティーにも通じます。一度バリを訪れた人は、その後もバリとつながりを持つようになります。レストランのウェイターが(家に)食事に招いてくれたり、雇った運転手が祭事に連れて行ってくれたりするからです。バリの素晴らしさは、地元の人々とのちょっとした交流にも感じることができます」

体験型の旅が人気

アリラ・ヴィラズ・ウルワツの総支配人マルコ・グローテンによると、ラグジュアリー志向の旅行者には5日〜6日間の観光旅行が人気だという。

「この傾向を受け、高級リゾート施設では、喧騒を離れた”バリ本来の魅力”を味わえる経験を提供するようになっています。バリのホスピタリティー業界は、旅行者の多様な要望に応え、文化的な体験やレクリエーション、食からスポーツまで、ひとりひとりのためにオリジナルの経験を提供することができます」と、グローテン総支配人は語る。

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アヤナ・リゾート・アンド・スパ・バリ(Courtesy of Ayana Resort and Spa Bali)

アヤナ・リゾートのエドワーズ総支配人は、グローバルな傾向として体験型の旅がますます人気を得ているという。同リゾート内ではクッキングスクールでバリの伝統料理のレッスンを受けることができたり、スパ「テルムマラン・バリ」で2時間のスパトリートメントを体験することが可能だ。

バリ島は結婚式を挙げるカップルの楽園としても有名で、挙式で訪れるカップルが年々増加し続けている。また、ミニムーン(コンパクトなハネムーン)や(赤ちゃん連れの)ベビームーンも、ホスピタリティー業界のトレンドとして成長を見せている。

各リゾートの今後

ジンバランベイを見下ろす崖の上に位置するアリラ・ヴィラズ・ウルワツでは2017年末、隣接する敷地に、56のラグジュアリーなスイートを備えたザ・クリフが開業する。専用のレセプションにはコンシエルジェが常駐し、リゾート施設も完備。日本料理のレストラン、サケ・ノ・ハナも(ロンドンのメイフェア店に続いて)お目見えする予定だ。

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アリラ・ヴィラズ・ウルワツ(Courtesy of Alila Hotels and Resorts)

また、アヤナ・リゾートには今年、はじめてのビーチクラブがオープンする。 ガラス貼りのゴンドラがゲストを崖の上のホテルから白い砂浜の広がるクブ・ビーチへと運んでくれる(ゲストは200段近い階段を上り下りせずに済む)。

それに伴い、ウエディングのオプションもグレードアップする。改修工事によってチャペルは、空調を完備したオーシャンビューの施設として復活。さらにヴィラに新設されるデッキでは、新郎新婦がインド洋を眼下に、まるで空中に浮かぶかのようなバージンロードで結婚の誓いを交わすことができる。

フォーシーズンズ・リゾート・ジンバランベイも147のヴィラを改装。フォーシーズンズ・リゾート・サヤンでは、クッキングスクールがオープンし、アユン川峡谷の対岸を探索するための美しい橋が架けられる予定だ。