『裁き』ポスタービジュアル

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 第71回ベネチア国際映画祭で新人監督賞とオリゾンティ部門オリゾンティ賞(最優秀作品賞)でのダブル受賞を果たしたインド発の法廷映画『裁き』の日本公開が7月8日に決定した。

 同作は、自殺をあおる歌を歌ったという不条理な容疑で逮捕された歌手と、裁判官、検事、弁護士が織りなす法廷の攻防を描いた法廷劇。米経済誌フォーブス「アジアのエンターテインメント&スポーツにおける30歳以下の30人」などに選出されたインドの新星チャイタニヤ・タームハネーが、インドの裁判やカースト・家族といった社会システムを背景に、国家権力などの問題にも踏み込みながらユーモラスかつ洞察力に富んだ視点で描く。

 主だった登場人物は、自殺をあおる歌を歌った罪で逮捕された年老いた民謡歌手、理論的で人権を尊重する若手弁護士、100年以上前の法律を持ち出して刑の確定を急ぐ検察官、何とか公正に事を運ぼうとする裁判官、そして偽証をする目撃者や無関心な被害者の未亡人といった証人たち。彼らが問うのは、ムンバイのマンホールで見つかった下水清掃人の死。民謡歌手は、扇動的な歌を歌い下水清掃人を自殺へと駆り立てたという容疑で裁判にかけられる。物語は、階級・宗教・言語・民族など複雑なインドの社会環境、そしてそれぞれの私生活の描写とともに展開していく。(編集部・井本早紀)

映画『裁き』は7月8日よりユーロスペースほか全国順次公開