「丸」メインビジュアル

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 世界各国で称賛を浴びた鈴木洋平監督の長編デビュー作「丸」が、7月8日から公開されることがわかった。北野武監督をヨーロッパに紹介したことで知られる映画評論家トニー・レインズ氏が「大島渚監督の『絞死刑』以来50年を経て、日本に再誕した最良のコメディ・ノワールだ!」と絶賛し、独特のユーモアと圧倒的な緊張感で描かれる、現代日本を背景にした新機軸のSF作品だ。今回の“逆輸入”公開にあわせてお披露目されたメインビジュアルと場面写真、予告編を、映画.comが入手した。

 本作はシネアスト・オーガニゼーション大阪(CO2)の助成を得て、大阪・西成区で撮影。海外の映画祭プログラマーや批評家の間で一躍注目を集めると、バンクーバー国際映画祭新人監督部門にノミネート、ウィーン国際映画祭、ロッテルダム国際映画祭に正式出品された。さらに、ペドロ・アドモドバル、スパイク・リー、ビム・ベンダースといった名匠を輩出してきた映画祭「ニュー・ディレクターズ ニュー・フィルムズ」(2015)に選出されるなど、新人監督の作品としては異例の高評価を得ている。

 平凡な一軒家で父子心中未遂事件が発生し、室内には奇妙な現象を次々と引き起こす謎めいた球体が出現。独自に事件の調査を進める記者・出口隆一は、警察の発表を覆す証拠を手に入れるが、やがて不可解な引力に引き付けられてしまったかのように、不条理極まりない世界へと足を踏み入れていく。

 メインビジュアルは、作品の重要なモチーフである“丸”を象徴的に使用。主演を務めた飯田芳の陰鬱とした表情も際立っている。一方、予告編は本編の主要なシーンを、倍速&逆再生を駆使して切りとった風変わりな構成だ。平凡な一家が崩壊していく様子に加え、クルクルと宙で回転している不気味な球体も確認できる。

 「丸」は、東京はシアター・イメージフォーラムにて7月8日から、茨城は水戸市のCINEMA VOICEで8月中旬から公開。