【インタビュー】ウェンズデイ13、ホラー・メタルで案内する死のエンターテイメント

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ウェンズデイ13が、ニュー・アルバム『コンドレンセス』をリリースする。彼の名はマーダードールズのフロントマンとしても良く知られていることだろう。死がテーマだという『コンドレンセス』について、色々と話を聞いてみた。

◆ウェンズデイ13画像

──ニュー・アルバム『コンドレンセス』がリリースになりますが、どのような仕上がりですか。サウンド的に非常にメタル寄りになっていますよね。さらにバンドのコスチュームやロゴに至るまで、かなり変わったように感じたのですが、これは意図的に変化を狙ったものなのでしょうか。

ウェンズデイ13:そうだね、ほとんどすべてのことについて一新するというのが、このアルバムのプランのひとつだったんだよ。このバンドはずいぶんと長くやっているから、新鮮な感覚を呼び戻したかったんだ。ここ最近はよりヘヴィな方向へと音楽性も変わってきていたけど、今回はさらにヘヴィなサウンドにしたかった。それに合わせてロゴも変えたんだ。これらの挑戦はすべてうまくいったね。俺たちはみな『コンドレンセス』の出来にとても満足しているし、最高の仕上がりになった。

──今回のアルバムは100%メタルで、パンクの要素は完全になくなったと言えるでしょうか。

ウェンズデイ13:どうだろう…見方によるんじゃないかな。パンクっぽい部分も残っているとは思うけど、メタルの要素の方が圧倒的に多いよね。俺は常にメタル、パンクどちらの要素も取り入れてきたけど、今回のアルバムについてはメタルと言い切ってしまって良いと思うよ。

──過去のアルバムでも、メタルの要素が強いもの、パンクの要素が強いものそれぞれだったと思うのですが、こういう変化は意図的なものだったのでしょうか。

ウェンズデイ13:初期の頃はドラム以外の楽器を俺一人で演奏していて、11年にバンド編成になったんだ。今とはドラムが違うけどね。そのあたりからメタル色が強くなってきたのだけど、それは俺がヘヴィな音楽をより好むようになったからだよ。ドラムも今回のアルバムでやったみたいなヘヴィでビッグなサウンドが好きだしね。確かに過去のアルバムはそれぞれスタイルが違うかもしれないけど、どれも気に入っているよ。俺はアリス・クーパーやデヴィッド・ボウイのように、革新、変化を続けるアーティストが大好きだから、俺自身もそうありたいんだ。

──今回は「死」がテーマとのことですが。

ウェンズデイ13:昨今レミーやデヴィッド・ボウイ、プリンスといった有名なアーティストが相次いで亡くなったことや、親族や友人を亡くす経験をしたことから、『コンドレンセス』というタイトルにしたんだ。人々が「お悔やみ申し上げます」と言っているのを聞いて、このタイトルを思い付いた。それで歌詞を書いて、それに音楽をつけたんだよ。さらに犯罪実録モノや連続殺人鬼の本などを読んだりするうちに、次々と自然に歌詞が沸いてきた。

──今回の歌詞は、殺人鬼についてのものが多いようですが、実在の事件に基づいているものはありますか。

ウェンズデイ13:「ユー・ブリーズ・アイ・キル」はリチャード・ラミレスについてだよ。別名ナイト・ストーカー。AC/DCの件でも有名な殺人鬼だ。AC/DCにも「ナイト・プロウラ―」という曲があっただろう。彼は窓から家の中を覗き込んで、犠牲者を探したんだ。この曲は非常に暗くて暴力的だよ。俺にとっては、こういう本当に事件について歌う方が、例えば『バタリアン』のようなフィクションについて歌うより恐ろしく思えたんだ。

──「グッド・リダンス」と「オーメン・アーメン」は死とは関係なさそうですね。

ウェンズデイ13:この2曲は無関係だよ。「グッド・リダンス」は非常に個人的な内容で、「オーメン・アーメン」については、南部の敬虔なクリスチャンについて面白く書いたものだ。俺はノース・カロライナの南の方で育ったのだけど、聖書や教会がいたるところにあって、そういうところでヘヴィ・メタルやロックンロールを聴き長髪にしていると、まるで悪魔であるかのように扱われるんだよ。そういう経験を面白おかしく書いたんだ。

──今回はホラー映画やテレビシリーズに関する詩は皆無ですね。

ウェンズデイ13:今回は意図的にそういう歌詞を排除したんだ。これまで大好きなあらゆる映画について書いてきたけれど、最近は現実の話について書き、それに曲をつけるという方法を気に入っている。テレビの前に座って、今しがた見たヘルレイザーの内容について書くよりもね。

──今回アルバム・ジャケットも以前と違った雰囲気のものになっていますね。

ウェンズデイ13:これはトラヴィス・スミスに描いてもらったんだ。彼は色々なアーティストの作品を手掛けていて、それがとても気に入っていたので、彼にコンタクトした。それで彼にタイトル曲「コンドレンセス」と歌詞を送って、「これを聴いて歌詞を読んで、何が見えるか、どんなものが思い浮かぶか教えてくれ」って言ったんだ。そしたら「ガイコツの手と枯れた花が見える」と言うので、それはいい、そのアイデアで頼むということになったのさ。数週間後にできあがったデザインを見て、非常に満足したよ。俺の過去の作品とはまったく違うものだったし、「コンドレンセス」というタイトルとあいまって「一体このアルバムは何について歌われているんだろう?ちょっとアルバムを聴いてみよう」と思わせるものだったからね。中にはジャケットを見ただけで、何について歌われているのかわかるアルバムもあるけれど、そういうのではなく、ミステリーを感じさせるものになっているんだ。

──ところでマーダードールズ再始動の可能性はあるのでしょうか。

ウェンズデイ13:あると思うし、ぜひやりたいと思ってるよ。ジョーイとはしばらく話していないのだけど、彼がインタビューでまたマーダードールズとしてアルバムを作ったり、ツアーをしたいと言っているのを読んだ。彼はやるつもりがあるようだし、もちろん俺も気持ちは同じだよ。だけど、ちょっと先の話になるだろうね。ウェンズデイ13はこれからアルバムが出て、ツアーの予定も詰まっているし、ジョーイもジョーイで忙しいようだ。だからお互い時間ができたら、色々なアイデアやショウについてじっくり話し合ってやれればと思っている。以前はスリップノットが忙しすぎて、マーダードールズとしてのツアーが十分にできなかったからね。

──来日の予定はいかがですか?心待ちにしているファンも多いですが。

ウェンズデイ13:ぜひ日本には行きたいと思っている。今回『コンドレンセス』日本でもリリースされてうれしいよ。行けるなら明日にでも日本に行きたいね。ウェンズデイ13として日本に行ったのは、もうずいぶんの前のことだよ。2009年のハノイ・ロックスの解散ツアーの時だからね。マーダードールズとして11年に日本に行ったけど、地震と津波でツアーは途中で打ち切りになってしまった。だから早くまた日本に行きたい。日本はとてもお気に入りの国だし、あんな酷い災害があってツアーが打ち切りになってしまったことを、非常に残念に思っているよ。

──では最後に日本のファンへのメッセージをお願いします。

ウェンズデイ13:いつもサポートしてくれてどうもありがとう。長いこと日本に行けていなくてごめんなさい。早く日本に行けるよう、最大限の努力をする。また日本のファンに会えることを期待しているよ。

ウェンズデイ13の言葉を借りれば、『コンドレンセス』は「ホラー・メタル」だ。とにかくそのサウンドはヘヴィでグルーヴィー。凄まじく重くて、でもノリが良くてキャッチー。ウェンズデイ13がホラー・メタルで案内する死のエンターテイメント。一度体験してみてはいかがだろう。

取材・文:川嶋未来/SIGH
Photo by Jeremy Saffer

ウェンズデイ13『コンドレンセス』
2017年6月2日 世界同時発売
【20セット限定 CD+Tシャツ+直筆サインカード付】 ¥6,000+税
【CD】 ¥2,500+税
※日本語解説書封入/歌詞対訳付き
1.ラスト・ライツ
2.ホワット・ザ・ナイト・ブリングス
3.カダヴァラス
4.ブラッド・シック
5.グッド・リダンス
6.ユー・ブリーズ、アイ・キル
7.オーメン・アーメン
8.クルエル・ トゥ・ユー
9.ユーロジー XIII
10.プレイ・フォー・ミー
11.ロンサム・ロード・トゥ・ヘル
12.コンドレンセス
13.デス・インフィニティ

【メンバー】
ウェンズデイ13(ヴォーカル)
ローマン・サーマン(ギター)
ジャック・タンカズリー(ギター)
トロイ・ドーブラー(ベース)
カイル・カストロノヴォ(ドラムス)

◆ウェンズデイ13『コンドレンセス』オフィシャルページ