乾貴士(撮影:Noriko NAGANO)

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29日の練習中、急にボール回しが止まった。チェイシングの最中、乾貴士が輪の中から出たのだ。すぐにヴァイッド・ハリルホジッチ監督か駆け寄る。乾は足に痛みがあることを訴え、すぐに別メニューとなってピッチをゆっくり走ることになった。

現在、乾は練習に復帰している。はたして大丈夫なのか。

「まぁテーピングやればいけると思います。テーピングを今はガチガチにやってますし、治療もやってもらってるのでだいぶよくなったとは思います。(イラク戦は)いけると思います」

バルセロナ戦で難しいゴールを2回も挙げたことで、乾への期待は高まっているはずだ。そのことを聞くと、乾はちょっと笑いながら続けた。

「まぁ。もちろんそれはうれしいことですけど。ただ、勘違いしてほしくないのは、バルセロナから点を取ったから他のチームからも取れるってワケじゃないですから」

「シーズン1ゴールしか取ってないのに2ゴール取ったというのはありますし、それにそれまでシーズン1ゴールしか取れていませんでしたから」

それでもスペインで活躍しながらハリルホジッチ監督はなかなか乾を招集しなかった。得点こそなかったがゲームを変える力は見せていたのだ。乾は真顔で短く答えた。

「結果出してないんで仕方ないと思います」

では、今回は点を生まないともう代表に呼ばれないという危機感は強いのだろうか?

「いや、そんなに考えてないですよ。わりとリラックスしながらちゃっとやってますから」

乾はそう言ってもう一度笑うと報道陣の前を去って行った。

【日本蹴球合同会社/森雅史】