NISAの口座開設数と買付額は拡大を続けているが、口座を持たない人の利用意向は約7%にとどまっている。

 金融庁が2月に公表した「NISA・ジュニアNISA口座の利用状況に関する調査結果(速報値)」によると、平成28年12月末時点のNISA口座開設数は前年の987万口座を上回って1,069万口座に、NISA買付額は同6兆4,465億円を上回って9兆4,756億円に拡大した。一方、平成28年12月末時点のジュニアNISA口座開設数は19万口座、ジュニアNISA買付額は289億円となった。

 NISAは平成26年1月にスタートした個人投資家のための税制優遇制度で、NISAで購入した株式や投資信託などの配当や譲渡益などが、毎年120万円まで非課税になる制度。スタートした当初の上限は100万円だったが、平成28年から120万円に引き上げられた。

 一方のジュニアNISAは平成28年から新たに始まった制度で、対象は0歳から19歳の未成年者。年間の非課税投資枠は80万円で、口座開設者が18歳になるまでに払い出すと課税されるほか、金融機関の変更は口座を解約しないとできないなど、使い勝手の悪さも指摘されている。そうしたこともあって、NISAがスタートした初年度に口座開設数が824万口座、買付額が2兆9,797億円に達したのと比べると、ジュニアNISAの状況はやや物足りないものになった。

 そんな中、マイボイスコム株式会社はNISAに関するインターネット調査を実施し、1万914名から回答を得た。調査期間は4月1日から5日にかけて。

 NISAの認知度を調べると、「内容を詳しく知っている」が22.0%、「名前は知っている程度」が52.2%で、男性のほうが「内容を詳しく知っている」と回答した比率が高かった。また、NISA口座の保有者は24.6%で、「NISA口座で投資を行っている」が17.9%、「NISA口座を保有はしているが、投資はしていない」が6.7%だった。

 NISAの今後の利用意向(利用者には今後も利用を続けたいか)を聞くと、全体の利用意向者は24.1%だった。利用意向をさらに細かくみると、NISA口座で投資者をしている人が9割弱、NISA口座を保有しているが投資をしていない人が4割弱だったが、NISA口座を保有していない人は約7%にとどまった。

 これまでNISAの口座開設数は増加を続けてきたが、NISA口座を保有していない人のNISAの利用意向は低いことから、今後、口座開設数の増加ペースは緩やかになっていく可能性がありそうだ。

サイトウ イサム[著]、加藤 秀行[著]