韓国空軍のF−16戦闘機が1日、横田基地(東京都福生市ほか)に緊急着陸した。米アラスカ州で実施中の軍事演習に参加する予定だったが、空中給油にトラブルが生じたためだという。

韓国空軍のF−16戦闘機6機は、米空軍がアラスカ州で5月25日から7月1日までの予定で実施している演習「レッド・フラッグ・アラスカ」に参加するため、1日早朝に韓国内の基地を出発した。途中で米軍機による空中給油を受けてアラスカ州のイールソン空軍基地までノンストップで飛行する予定だったが、6機すべてが1日午前9時ごろに横田基地に着陸した。理由については空中給油にトラブルが生じたためとされた。

新浪網は2日、F−16日本着陸は公式発表とは異なり、最初から意図されたものだったと主張する記事を掲載した。記事はまず、今回の着陸では米海軍のF−18が2015年4月1日に、機械トラブルを理由に台湾の空軍基地に着陸した例に触れた。記事はF−18の台湾着陸についても「機械トラブル」との説明を信じず、オバマ政権後期からトランプ政権にかけての米国の台湾への接近に関連した意図的な行動と主張。米国が中台問題への干渉を強めていることは「非常に鮮明」であり、そのシグナルを示したものとの考えを示した。

トランプ米大統領は就任前の2016年12月、台湾の蔡英文総統と電話で会談するなど、台湾問題で米国大統領としては異例の行動を取り続けた。しかし中国は米国側への非難を自重し、4月には習近平主席が米フロリダ州にあるトランプ大統領の個人別荘を訪れ両国の首脳会談を実現させた。その後、トランプ氏は習主席個人を称賛する発言を繰り返すようになった。特に北朝鮮問題では習主席に対する期待と信頼を表明するようになった。

新浪網の記事は、トランプ政権は最近になり台湾問題でも中国に妥協するそぶりを見せているが、より重視する北朝鮮問題で中国の協力を必要としているからであり、北朝鮮問題が一段落すれば、米国は必ずや台湾への武器売却を含めた「台湾カード」を切ってくると主張した。

記事は、韓国空軍のF−16の日本着陸について「米国は空中給油について60年以上の歴史があり、技術は極めて成熟している。失敗の可能性は低い」と主張。韓国人パイロットも米国での演習に参加するからには技量が高いはずで、「空中給油は1回失敗しても、繰り返して試みることが可能」として、6機全部がアラスカへの飛行を断念して日本に着陸したことは、極めて不自然と論じた。

その上で、F−16の日本着陸は「演習の一部だった」と主張。「緊急着陸」を演習に組み込んだ理由としては、日米間の軍事同盟の連携強化と中国とロシアの反応を観察するためとの見方を示した。緊急事態を装った理由としては、中国とロシアの強い反発を避けることや、韓国内にある根強い反日感情を考慮したと主張した。(翻訳・編集/如月隼人)