『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』 (C)2015 GOON FILMS S.R.L. Licensed by RAI Com S.p.A. - Rome, Italy. All rights Reserved

写真拡大

【映画を聴く・番外編】公開中のオススメ映画/前編

音楽面から映画をチェックするコラム「映画を聴く」。毎週、多彩な映画レビューを掲載していますが、オススメしたい映画が多すぎてお伝えしきれないことも。そんな「取りこぼしてしまった」作品群から、「やっぱりオススメしたい!」という公開中の秀作をピックアップしてみました。

●『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』(5月20日公開)

直訳的な邦題の語感に加え、「鋼鉄ジーグ」というワードのインパクトが強烈なイタリア映画。1975年に日本で放映された永井豪原作のTVアニメ『鋼鉄ジーグ』は、79年にイタリアで放映され、大きな人気を得たのだという。ふとしたことから超人的な力を手に入れてしまったチンピラの主人公と、彼に「鋼鉄ジーグ」の主人公、ヒロシを重ねる娘。監督のガブリエーレ・マイネッティは、製作と音楽もひとりでこなし、そのジーグ愛を全開にしている。水木一郎が歌った「♪ダンダダダダン ダダンダダダン〜」の主題歌を今でも憶えている40代以上の男性のツボを刺激すること間違いなしの、イタリア産ダーク・ヒーロー映画だ。

[動画]永井豪アニメをモチーフにした噂の映画『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』特報

●『ろんぐ・ぐっどばい 〜探偵 古井栗之助』(5月20日公開)

ロバート・アルトマンの映画や村上春樹の翻訳で知られる、レイモンド・チャンドラーによるハードボイルド小説の金字塔『ロング・グッドバイ(長いお別れ)』にオマージュを捧げた、いまおかしんじ監督作品。主演の森岡龍はフィリップ・マーロウよろしく雇われの私立探偵を演じるほか、主題歌も歌っている。この世界の“底辺”で繰り広げられる人々のゴタゴタを愛のある視点で活写。アルトマンの映画でも印象的に描かれていたネコの扱い方も含め、『ロング・グッドバイ』のファンにはたまらない小ネタやアイテムが次々に登場する。

●『TOKYOデシベル』(5月20日公開)

監督/原作=辻仁成、キャスト=松岡充(SOPHIA)&安倍なつみ、音楽=SUGIZO(LUNA SEA/X JAPAN)という音楽畑の布陣で作られた、シリアスなドラマ。映画監督・辻仁成としては9本目の作品で、所属事務所タイタンの太田光代社長がエグゼクティヴ・プロデューサーを務めている。デシベル(dB)は、音の大きさを表す単位。「東京の“音の地図”を作る」という現実離れした夢に取り憑かれた主人公の大学教授とその恋人をめぐるエピソードを淡々と積み重ねており、辻監督のミュージシャンという出自がよく生かされている。

後編「愚問の記者は徹底的に論破! 何考えているか分からないあの人が理解できる作品とは?」に続く…