31日、韓国・中央日報は、「先端技術強国を自負してきた韓国が、いかにして人工知能(AI)分野で後進国となってしまったのか」、その原因を探る解説記事を報じた。資料写真。

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2017年5月31日、韓国・中央日報は、「先端技術強国を自負してきた韓国が、いかにして人工知能(AI)分野で後進国となってしまったのか」、その原因を探る解説記事を報じた。現在、韓国のAI関連の論文数は、米国や中国はおろかインド・スペイン・カナダにも劣る状態で、国内の移動通信業界全体のAI人材の人数を合わせても、米国アマゾンの8分の1に満たないという。

冒頭の問いは、「韓国ではなぜ起業市場が活性化されなかったのか」であるとか、「韓国はなぜ基礎科学の根幹が弱いのか」といった問いと似ていると記事は指摘する。こうした問いは以前から韓国社会で繰り返され、その回答も幾度となく繰り返されてきたが、結局、明確に言い当てられた原因や解決法はない。そこで記事が代わりに投げ掛けた問いはこうだ。「あなたのおい・めい、もしくは子が数学や科学に秀でた高校生だとして、大学での専攻や将来の職業に何を勧めるか?」。

この問いに対する韓国での答えは、過去20年変わらないという。「医大を出て医者になること」だ。もし彼らが「果敢にも」適性を生かし、工学や基礎科学を専攻しようものなら、周囲の祝福や激励を受けることは難しい。大学を出たとしても、自身の才能を生かす職を得て、社会に貢献できる可能性が非常に低いためだ。こうした現実が優秀人材の理学・工学系離れを促進させ、現在のAI分野の人材難を招いているという。

では20年後、韓国はAI強国になれるだろうか。「現実をみるに懸念が先に来る」と記事は指摘する。多くの学生がコンピューター工学の重要性に気付きながらも、大学の認識が追い付いていない。最高学府ソウル大のコンピューター工学科の定員は、何年も55人のままだ。また韓国の多くの大企業が開発者らを「指示した通りにプログラムを組む下請け」のように扱っており、優秀な人材は米シリコンバレーなどに流出し続けている。

こうした現状に記事は、「将来を見通した長期的な投資、科学・工学人材への待遇改善がいかに迅速に実行できるか。それが20年後の韓国と韓国企業の競争力を左右する」とまとめている。

韓国のネットユーザーからは、この記事の指摘に納得する声もあるものの、「後進国なのはAI分野だけじゃない。国民性だって地球上で一番低レベルだ」「韓国が『なんとか強国』になったことなど一度もない。あったとしたらただの錯覚」「後進国になった、ではなくて、元から後進国でしょ」と、一部反論が寄せられている。

また「知識を尊重しない国に何の希望もない」「3Dを『さんディー』と読む文在寅(ムン・ジェイン)を大統領にした国だよ?」「保守政権の9年間、遊んでたから後進国になったんだ」「韓国もついにここまでか?」といったコメントもあった。(翻訳・編集/吉金)