米首都ワシントンのホワイトハウスで、パリ協定離脱の決断を表明するドナルド・トランプ大統領(2017年6月1日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定(Paris Agreement)」からの米国の離脱を表明したドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の発表を受け、各国は2日、協定の目標達成に向かって前進する姿勢を表明した。

 バラク・オバマ(Barack Obama)前大統領が2015年に中国と協力し、195か国の合意を取りまとめた同協定について、トランプ大統領は1日、履行を直ちに停止すると発表。世界中で非難の声を巻き起こした。

 欧州連合(EU)は、世界最大の温室効果ガス排出国である中国との連携を強め、パリ協定の目標達成に向けて努力すると発表。インドは米国が離脱してもパリ協定を順守すると宣言した。

 トランプ大統領は米国内からも強い反発を受けている。民主党所属の州知事や各市の市長、さらに有力企業各社が、パリ協定の温室効果ガス排出削減目標の達成に向けた計画を相次いで打ち出した。

 マイケル・ブルームバーグ(Michael Bloomberg)前ニューヨーク(New York)市長は「米国はボトムアップ(下層から上への)形式でパリ協定を順守し、施行していく。米政府は私たちを止めることはできない」と述べた。

 一方、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は批判を控え、気候変動に関してトランプ大統領と協力するよう各国に促した。

 欧州理事会(European Council)のドナルド・トゥスク(Donald Tusk)常任議長は、中国の李克強(Li Keqiang)首相とのベルギーのブリュッセル(Brussel)での会談後、EUは「気候変動に関して中国との連携を強化していく」と表明。

 しかしEU当局者らによると、長きにわたり続く貿易摩擦問題が足かせとなり、EUと中国は正式な共同声明を発表するには至らなかった。

 トランプ大統領の発表を受け、世界中から衝撃と遺憾の意が伝えられており、海面上昇により水没の危機に見舞われている太平洋諸島からは「見捨てられた」と米国を非難する声が上がっている。

 EU最強のリーダーであるドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相は、トランプ大統領の決定を「極めて遺憾」とし、気候変動対策として「これまで以上に断固たる行動」をとっていくと宣言した。
【翻訳編集】AFPBB News