ここ数年、中国発の株安が日本株市場を悩ませてきた。しかし、今年に限っては、中国発の株高のチャンスだ!?

今年に入って、中国の経済統計は例年になく好調

ここ数年は5月から9月にかけて、中国株の急落が東京市場に波及していた。しかし、今年は秋の共産党大会に向けて、中国政府が景気刺激に本腰を入れている。これまでとは逆に、中国の経済統計の上ブレを材料に日本株が買われる場面が増えるだろう。中国での売り上げ構成比が大きい中国関連銘柄をチェックしておきたい。

アベノミクス相場初期の2013年5月 23 日、日経平均株価が終値で前日比1143円安と急落した。きっかけは中国の生産関連統計の不調が世界的な景気停滞の連想を呼んだためだ。その後も、2015年は6〜8月にかけての上海株暴落が世界景気の不安要因になった経緯がある。

ただ、今年の中国経済統計は例年になく好調だ。3月の輸出は前年同月比 16 ・4%増と2年ぶりの高い増加率となったほか、景気の先行指標とされるPMI(購買担当者景気指数)が5年ぶりの高水準を記録。1〜3月期のGDP(国内総生産)は前年同期比6・8%増と政府の成長目標である6・5%前後を上回った。生産活動の盛り返しを受けて新規雇用者が増える一方、消費者物価は1%台と安定しており、中国政府はバブル退治とその後の景気後退局面を克服した形だ。

生産活動の復調に加え、2 015年夏から続いた資本流出も急速に収まっている。中国で対外通貨政策を担当する国家外貨管理局(SAFE)は再度の資本規制強化に対して否定的な見解を示しているほか、米国が為替操作国の認定を見送ったこともあり、中国国内では人民元レートの自由化を再加速する機運が高まっているという。

具体的には、1日の変動許容幅(現行は上下2%)の拡大による元高・ドル安容認である。米国の対中貿易赤字は年間3500億ドル(約 39 兆円)規模に達し、EU(欧州)や日本、メキシコとの赤字を合算した額より多い状態が10 年近く続いている。中国にとって人民元の割安解消は、対米関係を長期的に安定させるためにも不可欠だろう。

しばらく休養していた中国ビジネスが復活。中国関連株がアツい

日本企業の中国ビジネスはここ数年、まだら模様だった。自動車などは好業績を維持しているが、電機の一部や小売業は思うような収益が上がらなかった。

しかし、中国経済が再び活性化すれば、日本企業のビジネスチャンスも増える。そこに人民元高が加われば、売り上げや利益の円換算額が増え、企業の連結業績を押し上げることになるのだ。

中国関連株はしばらく休養していたこともあり、夏場にかけて反転が期待できそうだ。また、投資となれば当然、中国株や中国株投信を買う手もある。

AI投信の登場で非定期分配型が脚光!

定期分配型から非定期分配型へと原点回帰の動きが!

4月初旬、日本経済新聞に「投信、年1回分配型が堅調残高最高の 12 兆円」という見出しの記事が掲載された。そして、 30 〜 40 代の現役世代が長期運用向きの投信を選ぶようになったことがその背景にあると結論づけていた。だが、それだけではなさそうだ。大手証券各社がAIファンドの販売に注力し、それらが年1回の分配方針だったことが少なからず影響している。「そもそも投信は年1〜 12 回 のペースで決算を行ない、状況に応じて分配金を出すか否かを決めます。これに対し、毎月分配型ファンドは定期的な分配を前提にしたもの。こうした定期分配型に対し、前述したように多くの投信は、もともと非定期分配型です」

こう説明するのは、楽天証券経済研究所のファンドアナリスト・篠田尚子さん。先の記事で「年1回分配型」と定義された投信の大半は、非定期分配型であるのが実態だ。「偏重しすぎた定期分配型ブームが是正されて、原点に回帰しつつあるのも確か。いずれにしても、決算の頻度が高くない投信は、総じてパフォーマンスがいいのは当然ともいえるでしょう」(篠田さん)

では、投信本来の姿である非定期分配型の中で、特に優秀な投信はどれか?篠田さんが選んだのは下記の3本だ。「DIAM国内株オープン(愛称:自由演技)」はパフォーマンスで圧倒し、「三井住友配当フォーカスオープン」も安定的に好調。外国株では、複数の運用会社を組み合わせるマルチマネージャー方式の「ラッセル・インベストメント外国株式ファンド」が高実績。いずれも年金運用にも強いのが特徴の会社です」