ロードバイクのメンテナンスの基礎知識を伝授するコーナーの番外編。今回は、「電動デュラエース」についてレクチャーしていきます。デュラエースはシマノの最もハイグレードなコンポーネント。ライダーの憧れの的ともいえるその電動システムは、自転車界の最先端技術の結晶です。

 

 

過酷なロードレースでそのパワーを発揮

コンピュータコントロールによる高性能なシフトチェンジを成し遂げたシマノの電動デュラエース。「手動から電動」というデュラエースの進化は、まさにエンジニアの限りない開発魂の賜物だ。

 

ロードレースでは悪路、悪天候、そして険しいコースといったワースト・コンディションのなかで、いかにベストなタイムで走るかが勝負になる。電動デュラエースは、そうしたあくなき挑戦者に新たなる走りの世界を体感させてくれるはずだ。

 

特筆すべきは、デュアルコントロールレバー近くに設けられた操作性抜群のシフトチェンジボタン。わずらわしさを取り除き、押すだけというシンプルさを実現し、ハンドリングに集中したまま、思ったままのシフティング操作が可能となった。とりわけロングコースの走行時、集中力が欠けたときなどに、そのパワーが大きく発揮される。

 

さらに電気信号によるシフトチェンジにより、ワイヤーケーブルの劣化や汚れで発生するシフトメカニズムの機能低下もまったく気にする必要がなくなった。

 

デュアルコントロールレバー

指を伸ばすだけで変速が可能なショートストロークにより、これまでにないダイレクトな操作感を味わえる。また、スイッチを追加することでマルチポジション操作が可能となり、ドロップハンドルの特性を最大限に引き出せるのも魅力だ。電気ケーブルの脱着用に専用工具が付属している。

 

フロントディレイラー

プログラミングされたオート変速で軽く素早いシフティングが可能。スムーズで確実な変速によってライディングにも集中できる。また、リアのギヤ位置に応じてフロントのチェーンガイドが自動的に移動するオートトリム機構により、フロントディレイラーがチェーンに触れる心配がなくなった。ただし、フロントディレイラーにCPUが内蔵され、それぞれのチェーンの位置を管理するため、以前に比べ重量は増している。取り付け時には、コネクターの印に注意しよう。

 

リアディレイラー

プログラミングされたオート変速により、快適な操作性を実現。また、チェーン外れも圧倒的に少なくなり、スムーズで素早い変速が可能となっている。セーバー機構を搭載し、落車等でも衝撃を吸収して内部の構造を守るので、転倒しても心配はない。ワイヤーやスプリングではなくモーター駆動で動かすため重量は少し増すが、電動シフティングのメリットは大きい。

 

バッテリー

小型軽量化され、充電時にもワンタッチで取り付け、取り外しが可能。テストを繰り返し、低温、雨、泥、振動、転倒等においても、高い信頼性が実証されている。バッテリー残量によって点灯する光が緑から赤に変化する。1回の充電で約2000km走行可能。