フシミ大学には、伏見の酒が並べ紹介されている

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 国内外の観光客や地域の方のコミュニティーの場として、様々な体験型コンテンツに参加する事ができる「フシミ大学」が、京都市伏見区の大手筋商店街に6月に本オープンする。

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京都、奈良、大阪を川でつなぐ、諸国の物流の拠点であった伏見は、多くの鳥居が並ぶ伏見稲荷大社や、豊臣秀吉が築城し徳川家康が復旧した伏見城、坂本龍馬が襲われた寺田屋など歴史的な建物が並び、また良質な琵琶湖の伏流水を使った酒どころとしても有名な街。国内旅行者はもちろん、近年、外国人旅行者も年々増加傾向にある。

「フシミ大学」の開学は、そんな観光コンテンツが豊富な伏見の、継続的な地域の活性化を図り、多くの人から愛される魅力ある街にしようというプロジェクト。

オープンに先がけ5月19日に開催された内覧会では、フシミ大学講師の1人である観光家 陸奥賢氏による体験授業が行われ、大手筋商店街に古くからある伏見の酒全てを扱っている酒店「油長」や寺、寺田屋に続く「竜馬通り」、油売りが信仰し油をかけたために黒くなった「油懸地蔵尊」などの周辺観光名所を、歴史背景を学びながら散策した。

この日のゴールは、煉羊羹・京菓子で有名な江戸時代半ば創業の老舗「伏見 駿河屋」。店前には「電気鉄道発祥の地」と記した記念碑があり、日本初の電車「京都電気鉄道」の駅が同店西隣すぐにあったという。1970年に全線廃止されるまで、伏見と京都市街を結ぶ重要な路線として人々を運んでいたそう。店内には当時の写真が多く飾られており、買い物がてらに見学する事もできる。

フシミ大学では、このような観光体験型授業に加え「伏見の酒に関する体験」授業やその他、地域の人に役立つ講座などを今後予定しており、単なる観光案内ではなくそれぞれのニーズに合わせた資料や体験を提供する、伏見の情報発信拠点となる予定だ。【関西ウォーカー/千束】