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国内の労働力不足を補うため、政府では留学生に就職支援を行うなど、外国人労働者の受け入れを積極的に推し進めている。では実際のところ、外国人にとって日本は働きやすい環境なのだろうか。そこで今回は、在日外国人20名に「日本が働きやすい環境になるために必要なこと」について聞いてみた。

○Q. 日本で、外国人が働きやすい環境にするにはどのようなことが必要だと思いますか? その理由は?

■ もっと外国語、外国人を理解して

「日本人が英語をできること。理由は、日本語をマスターしていない人にとって、日本で仕事・生活するのはかなり厳しいからです」(ギリシャ・30代後半・男性)

「日本人の生活に英語を導入する」(インド・30代後半・女性)

「日本人が外国人と、その多様な文化に慣れるしかありません」(ウクライナ・30代前半・男性)

「外国人の立場に立って、お互いに文化の違い等を理解すること」(ベトナム・30代前半・女性)

「宗教への配慮がまだ少ないと思います。特に毎日5回祈るイスラム教徒のお祈り場所の用意が不十分と思います」(モロッコ・30代前半・男性)

■ いや外国人が日本を理解すべき!!

「外国人自身が日本語の能力や理解を高めることです。あとは勤務時間を減らすことです」(エジブト・30代前半・男性)

「ビジネスレベルの日本語です。英語が自由に話せる日本人が少ないからです」(ポーランド・40代前半・女性)

「日本人に白人の生き方を打ち込むより、白人に違う生き方を認めさせる必要があるかもしれません。ここは日本です。なぜ日本に来た外国人に、日本人が態度を変えなきゃいけないのか、私にはわかりません」(ロシア・30代前半・女性)

■ 文化の違いがストレスに

「指令すれば従うだろう、命令すればやるだろう、という考えは日本人にあうかもしれないが、外国人に合わないケースが多い。特に西洋の人間には。個人的には納得しながら仕事をしていきたい。言い過ぎかもしれないが、奴隷のような扱いはされたくない」(トルコ・30代後半・男性)

「外国人が日本人と同じように働くのはとても難しい。職場の人間関係や関りを広げるような環境を作る必要がある」(モンゴル・40代前半・女性)

「長時間労働をやめる事」(ドイツ・40代後半・女性)

■ 社会の仕組み、制度に変革を

「契約社員でも、きちんと税金を払っているかチェックして、ビザを1年ではなく、3年とかしてくれたらいいと思います」(キルギス・30代前半・女性)

「人事のところに外国人専門の相談窓口などを設けた方がいいと思います。外国人の悩みは周りの日本人同僚に聞いても分からないし、年末調整などの手続きがあるとき、人事の人は、ほどんど日本人で、外国人向けの手続きが分からない場合が多い。従って、外国人向けの特別な専門窓口が必要と思います」(台湾・20代後半・男性)

「税制について、日本人と同じ福祉の対象でもないのに、税金が重すぎるし、後で戻してもらう方法もない。社内の雰囲気については、いまだ英語や外国語が話せる日本人が少なすぎるし、外国人にだけ日本の文化を押し付ける場合が多々ある」(韓国・30代前半・女性)

■ そのほか多様な意見が……

「今まで働いてきて、外国人だからと言って特に不便を感じたことはない」(タイ・30代前半・女性)

「日本の企業文化などをきちんと職場で説明してくれること。例えば派遣社員として働く外国人には、『正社員の日本人から国籍・人種差別を受けている』と感じる人が多いと思います。でもこの場合、国籍や人種は全く関係ない。日本人には当たり前のことでも、外国人には理解できないことも多いと思います」(ブラジル・40代前半・男性)

「数多くの要素がありますが、ひとつとして外国人雇用についての情報を拡散する事だと思います。外国人向けのインターンシップのような制度があれば、日本人はもっと外国人と一緒に働く事が多くなり、もっと理解されることになると思います」(イタリア・30代前半・男性)

「単に『外国人でも働ける環境』だけでなく、『外国人としての強みを生かせる環境』を整えること。自分は日本人と同様に扱われているが、外国人としての強みと弱みはそれなりにある。その強みをちゃんと生かしきれていないと感じている」(インドネシア・30代前半・男性)

○総評

国内で働く外国人から、様々な意見が寄せられた。就労に対する考え、企業文化、人間関係の作り方が、日本と海外ではまるで異なる。日本の労働環境は、海外の人からしてみれば、かなり特殊に映ることだろう。

日本人はもっと英語を勉強して、という意見には、日本人がビジネス英語を習得する難しさが垣間見える。また、上司からの指示を命令と捉え、奴隷のように感じてしまう外国人がいるという事実にはハッとさせられた。「郷に入っては郷に従え」ということわざがあるが、私たちはこれを異国から来た外国人労働者に押し付けるだけで良いのだろうか。そんなことも考えさせられる。

とはいえ、日本の労働環境を理解している外国人も少なくはなかった。外国人に日本の労働環境を認めさせる必要がある、という意見に胸をなでおろす。結局のところ、日本人に外国人労働者を理解させ、外国人に日本の労働環境を理解させる、この双方の歩み寄りが必要ということなのだろう。