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あなたが美術館を訪れるのは、何を見にいく時ですか? 人気画家の作品を集めた企画展はもちろん魅力的ですが、美術館所蔵のコレクションを展示する常設展をしっかり見たことがある人は、意外と少ないかもしれません。

それぞれの美術館の個性を知ることができる常設展は、入場料も企画展より低く設定されているので、気軽に美術館巡りを楽しみたい人には打ってつけ。そこで今回は、500円以下の入場料で楽しめる都内美術館の常設展を紹介します。梅雨のお出かけの参考にしてみて。

日本映画や西洋美術を学ぶ

まずは、日本の近代美術のあゆみが学べる「東京国立近代美術館 本館」(東京都千代田区)。こちらでは「MOMATコレクション展」がいつでもワンコイン500円で鑑賞できます。

「MOMATコレクション展」は、同館が所蔵する1万3000点の日本画、洋画、版画、水彩、素描、写真などからセレクトされた約200点が展示される所蔵作品展。会期ごとに作品が入れ替わるので、何度も楽しめるのが魅力です。

たとえば2017年5月27日から11月5日までは、国の重要文化財に指定されている岸田劉生の「道路と土手と塀(切通之写生)」(1915年)、中村彝の「エロシェンコ氏の像」(1920年)なども展示されます。

 

この東京国立近代美術館は本館に加え、隣接する「工芸館」と京橋駅駅近くにある「フィルムセンター」の計3つから構成されています。フィルムセンターと工芸館はワンコインの半分=250円でそれぞれ入場できます(工芸館は2017年5月22日〜7月3日はメンテナンスのため休館)。

映画好きなら「フィルムセンター」は特におすすめです。

常設展「NFCコレクションでみる日本映画の歴史」ではポスターや写真、撮影機、台本などが展示されており、時代ごとの珍しいコレクションをたどることで技術革新やジャンル、宣伝方法など、さまざまな角度から映画について考えることできます。「フィルムセンター」は期間限定の企画展も常設展の料金に含まれているので、2つの展示をゆったり観て1日過ごすことができます。

西洋美術が好きなら、上野公園内にある「国立西洋美術館」も常設展が500円以下で楽しめるスポットです(2017年6月8日までは430円、6月9日からは500円に入場料が変更されます)。

「考える人」でおなじみのロダンの彫刻や、ポスト印象派の代表画家セザンヌ、キュビスムの創始者ピカソの絵画など、歴史的な美術家の作品がこの料金でみられるのはお得感たっぷり。中世末期から20世紀初頭までの作品が並んでいるので、ざっくりとした西洋美術史を頭に入れておけば、より一層楽しめますよ。

休館日やアクセス方法など、詳細は各美術館の公式サイトでチェックしてください。