(写真=NAVER公式ホームページ)

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日本よりも男尊女卑が激しいと言われる韓国。

最近は“女性嫌悪”の様相すら見せており、犯人が「女性を狙った」と供述した「江南通り魔事件」が波紋を呼んだこともあった。「キムチ女」という女性蔑視的なネットスラングも今なお使われている。

それだけに、女性の社会進出に困難が多いのは想像に難くない。

ただ、そんな中で女性の働きやすさが高く評価されている企業がある。

NAVERだ。

LINEの親会社であり、韓国最大手のIT企業。「NAVERまとめ」などで日本でも馴染みの深い企業だろう。

なぜNAVERは女性が働きやすいのだろうか。

男女賃金格差は韓国平均の半分

まず挙げられるのは給与格差だ。

韓国女性労働社会のデータによれば、2016年度韓国の男女賃金格差は36%に上り、OECD加盟国中最下位。15年連続で最悪の結果となった。

しかし、その韓国において、2016年度NAVERの男女賃金格差は約18%だった。

これは日本の27%(厚生労働省発表)よりも低く、韓国平均の半分という驚異的な数字だ。

「“ガラスの天井”を壊す事件」女性CEO誕生

また、男女の雇用比率もすごい。

金融監督院電子公示システムの調査によれば、韓国の女性雇用比率は約18.5%だという。

だが、NAVERのそれは約40%と2倍以上に上っている。

しかも、NAVERは女性役員数も多い。

2016年の報道によれば役員の中で女性が占める割合は15.6%で、韓国500大企業の平均2.6%と比べ圧倒的な数字をたたき出している。

象徴的なのは、初めて女性CEOが誕生したことだ。

今年3月、ハン・ソンスク氏がNAVERの新たなCEOに就任したのだ。

大企業において女性がCEOに昇進することは韓国では異例のこと。

韓国メディアはこの“事件”を大きく扱っており、また海外メディアも注目している。

例えばアメリカの経済紙『Forbes』は「NAVERの初女性CEOハン・ソンスク代表の指名はそれ自体“ガラスの天井”を壊す事件」「小さい男女賃金格差と高い女性役員比率の面でNAVERが韓国国内で最も女性に親しい企業であることを示している」と綴った。

「女性の人材が増えなければならない」

ハン代表はCEO就任に当たり、こう語っている。

 「女性のインターネット利用者が増えた分、女性の人材が増えなければならない」

 「IT業界での業務成果による処遇の差を単純に“差別”とみるのは危険だ」

女性の人材の必要性を訴えつつも、本当の意味での男女平等を考える姿は、NAVERがさらに女性が働きやすい企業に成長することを予感させる。

“女性嫌悪”が蔓延する韓国に、女性の社会進出を支える風を今後も吹かせてほしいものだ。

(参考記事:女性が女性を叩くケースも…「江南通り魔事件」から1年で深刻化する韓国の“女性嫌悪”

(文=李 仁守)