【詳細】他の写真はこちら

南井正弘の「RUNNER’S DIGIHIGH」



現在所有するユニーカーは約1000足! 世界中のマラソンレースに出場する南井正弘が、ランナー目線で綴るデジタルの”グッとくる話”

南井正弘の「RUNNER’S DIGIHIGH」連載一覧ページ

ライフスタイルへの対応も重要なポイントとなる!



ランニングウェアに必要な機能性としては汗を吸収して素早く乾燥させる吸汗速乾性能や、通気性などが主に挙げられるが、現在では100円ショップの「キャンドゥ」でも吸汗速乾を謳ったTシャツを税込み108円で販売しており、筆者もジムのトレッドミルで走る日にトップスを忘れたとき購入したことがあるが、スポーツブランドのプロダクトには及ばないまでも、108円という価格からは想像できないレベルの吸汗速乾性を保持していた。このように、もはや吸汗速乾性だけではスポーツウェアの世界で存在感を発揮することは難しくなり、各ブランドはプラスαの機能性や付加価値を加えることが不可欠となっている。

今シーズン、まず注目したのがアンダーアーマーのスレッドボーンのコレクションである。アンダーアーマーはアメリカのスポーツウェア分野では、ナイキに次ぐ第二位の地位を確固たるものとし、日本でも高いシェアを獲得することに成功している。その優れた機能性の割に買いやすいプライスに設定したプロダクトが多いことから、中学、高校の運動部のアスリートからも支持を受けているし、2015年シーズンより読売巨人軍のオフィシャルサプライヤーとなったことから知名度も急上昇している。

そんなブランドが今春より展開をスタートさせたスレッドボーンは、デザインや製造の限界を通り越すことで、経験したことのない快適性、着心地、パフォーマンス向上を可能とする全く新しい生地と素材を創り出している。スレッドボーンにはいくつかのサブコレクションが用意されているが、今回トライしたのは超軽量で速乾性に優れた伸縮性のある糸を使用したスレッドボーン マイクロスレッドの『STREAKER』シリーズ。25度を超える日に屋外を走る際に着用したが、伸縮性にも優れた生地は快適そのもの。霜降りの生地は適度な高級感とカジュアルテイストも保持し、従来のアンダーアーマーとは一線を画している。



アンダーアーマー

スレッドボーン ストリーカースリーブレス

実勢価格:4644円



▲超軽量で速乾性に優れた伸縮性のある糸を使用。霜降りの生地は適度な高級感とカジュアルテイストも保持しているのもいい。

そして2014年のデビュー以来、日本でもサマーシーズンのアクティビティの大きな味方となっているのがアディダスのクライマチル搭載ウェア。アディダスイノベーションチームが開発したクーリングテクノロジーであるクライマチルは、首の後ろの部分に最先端のアルミドットを配することで、従来にない冷却効果をアスリートに提供してくれる。最初にこのウェアが登場したとき、灼熱のサイパンでクライマチル搭載ランニングウェアを着て走ったが、アルミドットが肌に接触するたびにヒンヤリして気持ちよかったのが印象的だった。



アディダス

クライマチル2.0 Tシャツ

実勢価格:4849円

クライマチルは毎シーズン機能性を向上させているが、今シーズンリリースされた『クライマチル2.0 Tシャツ』は、その高い吸汗速乾性をキープしつつ、通気性、熱伝導性を向上させたクライマチル2.0素材を使用。これまで以上に快適な着心地に加えて、従来のモデルよりも過度にスポーティ過ぎない洗練された雰囲気となっているので、リゾートシーンではカジュアルウェアとしても着られそうなところが嬉しい。



▲首の後ろ部分に最先端のアルミドットを配することで、従来にない冷却効果をアスリートに提供。サイズタグは使用する前に切ったほうがクライマチルの機能性を100%発揮できる。

最後に紹介するのはアシックスのトレーニングコレクションからリリースされたショーツ。アシックスというと、かつて「本気ならアシックス!」というキャッチコピーがあったように、そのパフォーマンス性能の高さはフットウェアだけでなく、スポーツアパレルの分野でも評価されていたが、スタイリッシュにスポーツしたいアスリートには「ちょっと本気過ぎる!」という声も多かった。そんなときに通っているスポーツジムでスタイリッシュなアシックスのトレーニングウェアのリーフレットを見つけ、そこには従来のアシックスのウェアと異なり、スポーツシーンからライフスタイルまでをシームレスに繋いでくれそうなウェアがたくさんラインナップされていたのだ。

今回ピックアップした『7インチウーブンショーツ』は両脇にサイドポケットと左側面に『iPhone 7』なども収納可能なジップポケットを装備したスポーツショーツ。トレーニング用に開発されたが、ランニングに使っても全く問題ない。高レベルの吸汗速乾性と着用者の脚の動きにピッタリフィットするストレッチ性に優れたこのモデルは、ファンランから速めのペースまで対応してくれた。そして両サイドにポケットを配していて、丈も7インチと長めなので、街歩きなどライフスタイルシーンにも対応してくれるはず。これが一般的なデザインのランニングショーツだとサイドポケットを装備していないことも多いので、そうはいかない。一着あると本当に便利な存在だと思った。



アシックス

7インチウーブンショーツ

実勢価格:5400円



▲両脇にサイドポケット、左側面にiPhone 7なども収納可能なジップポケットを装備。ランだけでなく、街歩きなどライフスタイルシーンにも対応する。

このように今回ピックアップした3アイテムに共通しているのは、高い機能性と汎用性を高次元で融合していること。スポーツシーンだけでなく、普段も着用できるスポーツウェアは、この分野において重要なキーワードとなりそうだ。

文/南井正弘

みないまさひろ/フリーライター、ランニングポータルサイト『Runners Pulse』編集長。某スポーツシューズブランドでプロダクト担当を10年務める。かつて、伝説的クイズ番組『カルトQ』(フジテレビ系)のスニーカー部門チャンピオンにも輝く。ほぼ毎日のランを欠かさないファンランナー。

※『デジモノステーション』2017年7月号より抜粋