(写真提供=FA photos)

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ピッチ上で繰り広げられた暴力事件が物議を呼んでいる。ACL決勝トーナメント1回戦、済州ユナイテッドが浦和レッズに0-3で敗北した試合で起きた選手同士の衝突がそれだ。

済州の控え選手パク・トンギュが浦和の選手に強烈なひじ打ちを浴びせるなど、文字通り“乱闘”騒ぎとなった今回の騒動。日本でも大きく報道されたが、韓国のメディアはどのように見たのだろうか。

特に目立つのは、槙野智章の行動を伝えた報道だ。

例えば『Best Eleven』は「槙野、“衝突は済州の責任”…日本メディア“済州、前代未聞の暴挙”」と見出しを打った。

記事は、パク・トンギュのひじ打ちに驚愕する槙野のコメントを紹介しながら、こう綴っている。

「試合終了後、済州ベンチから全選手が飛び出して浦和の選手と衝突したのだが、槙野がロッカールームに逃げていく姿が見えた。

槙野は試合後、済州の選手たちに3点差で勝ったと挑発したことで知られているが、この槙野が、衝突の原因は済州にあると主張した」と。

浦和の中心選手であり、真正面から済州を批判するコメントを残した槙野に対しては、特別な感情があるのかもしれない。

また、浦和の対応に関する報道も多い。

『MKスポーツ』は「浦和、“済州暴力行使”AFCに抗議」と見出しを打ち、浦和の「前代未聞の事件だ」などのコメントを詳しく引用している。

ただ、その一方で済州の暴力行為に悔しさを露にするメディアもあった。

「ACLから脱落した済州、経験不足が露呈した」とヘッドラインを置いた『蹴球ジャーナル』が象徴的だ。記事は済州の敗因を分析しながら、騒動について「終わり方も気持ちよくなかった」と紹介。「追加の懲戒が心配だ」と伝えている。
 さらに『マネートゥデイ』は「済州・浦和の乱闘劇…“国際的な恥”」と報道。今回の暴力事件を受け海外メディアが失望していることを紹介し、無念さを強調した。

韓国メディアが無念に思うのも無理はないかもしれない。

というのも、今回、Kリーグ勢で決勝トーナメント進出を果たしたのは済州だけだったからだ。

しかも、ホーム戦は2-0で勝利していて済州は、この試合は1点差以上で勝利すれば8強進出が決定していたのである。

つまり、韓国中の期待を一身に背負った一戦であったのだ。

そんな状況で浦和に圧倒され、さらには暴力事件まで起こしたとなっては、ネガティブな報道が増えても仕方がないだろう。もっとも、そんな期待を背負っていたからこそ、済州の選手たちが感情的になってしまったとも言えるかもしれないが。
いずれにせよ、ピッチ上での騒乱は許されたものではない。ましてひじ打ちが飛び出すほどの“乱闘”となればなおさらだ。今後は平和的にゲームが行われることを願うばかりである。

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(文=李 仁守)