2005年のオランダ大会に出場した本田圭佑(14番)。本大会はわずか61分間の出場に終わったが、北京五輪代表、A代表と着実にステップアップを続けていった。(C)Getty Images

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 ラウンド・オブ16でベネズエラを相手に惜しくも敗れ去り、U-20日本代表のワールドカップは幕を閉じた。彼らはこれからJリーグの舞台、あるいは活躍の場を海外に移しながら研鑽を積み、3年後の東京五輪、そして5年後のカタール・ワールドカップでの飛躍を誓う。

 
 選手の大半は、U-15から始まる年代別の代表チームに随時選ばれてきた、日本サッカー界のスーパーエリートたちだ。だが、そんな逸材たちがみな、A代表の栄誉を授かるわけではない。そこはやはり敷居が格段に高くなる、狭き門なのだ。
 
 はたして遠くない未来、今回のチームから何人の若武者がA代表に引き上げられるだろうか。久保建英や堂安律、小川航基らを筆頭に大きな期待がかかる。誰が招集されるのかは当然、憶測の域を出ないが、過去の実例から「昇格率」を割り出すことはできる。
 
 日本がU-20ワールドカップ本大会に出場したのは、今大会が9回目だ。初めて参加した1979年の日本大会はまだ日本サッカーがプロ化されていなかったため、今回の集計対象から外した。ちなみにその日本大会では、風間八宏や水沼貴史、柱谷幸一など、登録メンバー18名中、じつに15名がのちにA代表入り。これは突出した数字で、日本サッカーの黎明期において、現在に至る礎を築いた名手たちが居並ぶ。
 
 それでは、Jリーグ発足以降での初参戦となった1995年大会から、前回出場の2007年大会までを駆け足で見ていこう。登録メンバーの中で、どの選手がA代表へと羽ばたいていったのか。「★」で示したのは、日本代表で10キャップ以上を刻むことになる定着組だ。

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【1995年・カタール大会】
最終成績:ベスト8(1勝1分け2敗/6得点・6失点)
A代表経験者(18人中6人):中田英寿★、森岡隆三★、松田直樹★、奥大介★、山田暢久★、下田崇
 16年ぶりの本大会出場で、アジア予選を初めて突破した開拓者たちだ。中田と奥を擁した攻撃陣が魅力で、いきなり8強に食い込んでみせた。中田と松田は飛び級で、翌年のアトランタ五輪でも活躍。
 
【1997年・マレーシア大会】
最終成績:ベスト8(2勝1分け2敗/12得点・9失点)
A代表経験者(18人中10人):中村俊輔★、宮本恒靖★、戸田和幸★、明神智和★、柳沢敦★、廣山望、山下芳輝、山口智、永井雄一郎、南雄太
 山本昌邦監督に率いられ、2大会連続で堂々のベスト8進出。1試合平均2.4得点は歴代最多だ。宮本、明神、柳沢らは、のちにフィリップ・トルシエ監督の下でシドニー五輪、日韓ワールドカップを戦う主要メンバーに。
 
 
【1999年・ナイジェリア大会】
最終成績:準優勝(4勝1分け2敗/11得点・9失点)
A代表経験者(18人中10人):小野伸二★、稲本潤一★、遠藤保仁★、小笠原満男★、高原直泰★、中田浩二★、加地亮★、本山雅志★、酒井友之、播戸竜二(永井と南は前回大会出場のためカウントせず)
 言わずと知れた黄金世代で、世界2位の快挙を達成。この巨大な成功体験をキャリアのベースとしながら、その後10年間に渡って日本サッカーを牽引し続けた。小野や稲本、遠藤と「★」の付くA代表の常連組は8人にのぼる。
 
【2001年・アルゼンチン大会】
最終成績:グループリーグ敗退(1勝0分け2敗/4得点・4失点)
A代表経験者(18人中6人):佐藤寿人★、駒野友一★、山瀬功治★、前田遼一★、青木剛、石川直宏
 黄金世代の後を受けて「谷間の世代」と呼ばれ、本大会はGL敗退の憂き目に。とはいえ佐藤や前田、駒野らは現在でもイブシ銀の輝きを放っており、若き日に培われた反骨精神が尋常ではない。結果的に6選手をA代表に送り込んだ。