「行けたら行きます」はNG! 嫌われる飲み会の「断り方」

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上手な飲み会の「断り方」や嫌われる「断り方」について、社会人男女に実施したアンケートや専門家のアドバイスをもとに紹介します。

■会社の飲み会……みんなどうやって断ってるの?

「会社の飲み会」を断るとき、なんて言おうかと口実で悩んだことがある人は多いのではないでしょうか? 嫌われたくなくて本当は行きたくない飲み会に、しぶしぶ参加している……という人もいるでしょう。悩ましい飲み会の断り方ですが、みなさんどのように乗り越えているのでしょうか。社会人男女にアンケートを実施してみました。

◇体調不良

・「体調がよくない、サイフが悲しい状態など」(男性/29歳/医療・福祉/専門職)

・「体調不良。相手もしつこく誘えない」(女性/30歳/建設・土木/技術職)

体調が悪い人をお酒の場に強制することはできませんよね。誘ったほうも、「お大事に」や「また次回」としか返せないでしょう。

◇先約がある

・「先約があるので行けませんなど、アポがあることを伝える」(女性/26歳/建設・土木/営業職)

・「先約があると言えば、特に追及されません」(男性/30歳/建設・土木/その他)

忘年会や新年会など、数カ月前から決まっていた飲み会でない限り、誘われたときに先約がある場合もあるでしょう。その際は遠慮なく「先約があるので」と伝えれば相手も無理には誘えないはず。

◇家族との予定がある

・「妻が夕飯を作っているので、今日は家で夕飯を食べる」(男性/28歳/情報・IT/技術職)

・「妻との予定があることを理由に帰るときがある」(男性/33歳/その他/技術職)

既婚男性の場合、パートナーが待っていることを理由に断る人もいるようですね。仕事の付き合いも大切ですが、それ以上に家族と過ごす時間は大切ですよね。

◇子どもを理由に

・「子どもがいるので、子どもの事情であればたいてい断れる」(女性/33歳/機械・精密機器/事務系専門職)

・「子どもの預け先がなかったり、ほかの用事が先に入ってる」(女性/32歳/医療・福祉/専門職)

子どもを持つ女性に多かったのが「子どもの事情」で断るという意見でした。誘ってきた人が子持ちなら、断ったとしても理解がありそうですね。

体調が悪い、先約がある、家族との予定がある、子どもがいる……など、飲み会に誘われたときは主にこの4つの理由を断り文句にしている人多いことがわかりました。あなたはどうですか?

<よく使われる飲み会の断り文句>

・体調不良
・先約がある
・家族との予定がある
・子どもを理由に

■相手と気まずくならない! 上手な飲み会の断り方って?

断ったはいいけども、相手と気まずくなってしまったら悲しいですよね。そこで次に、罪悪感を抱かない上手な断り方について見ていきましょう。心理カウンセラー・小日向るり子先さんにお聞きしました。

◇「医者に止められているので」

社会人にとって会社の飲み会は人間関係を構築する大切な場所です。しかし、それを断りたいと感じるときは、「この飲み会に行ったら身体や心によくない」と心がSOSを発している証拠です。

自分の意思に反してまで行く必要はありません。一種の「予防医学」だと自分の中で割り切り、はっきり断りましょう。

☆ポイント……「本当か嘘か」気にしない

会社の飲み会では誘う方が上。「会社の飲み会なのだから参加して当然だよね」といった暗黙の上下関係が存在しています。この上下関係に口を出せる存在は、社会的信頼がある第三者だけ。この場合は「医師」です。「医師にとめられているので」と断った後に、心の中で「正確には医師に止められる身体になりそうなので」とつぶやいておけばOKです。

◇「今、家族が大変なので」

リアルな「家族」でなくて構いません。誰でも自分にとって大切な存在っていますよね。ペットや育てている観葉植物も「家族」とみなす人もいますし、趣味の仲間を「家族のような存在」として思う人だっています。つまり、家族=飲み会よりも大切な存在、と考えればよいのです。

☆ポイント……自分にとって“大切なもの”を明確に

自分の人生にとって何が大切か、ということを意識して生活していたら罪悪感なくこの言葉が出てきます。「会社の飲み会だけど行きたくない」と思う気持ちの底には、飲み会の時間よりも大切にしたいものの存在があるから。それは自分自身か、大切な人やものと過ごす時間のどちらかです。そう考えると「家族が大変なので」という理由は嘘ではありません。堂々と断りましょう。

◇最後に「また誘ってください」と言う

ここまで上手な断り方を2つ紹介しましたが、最後に「また誘ってください」という一言(一文)を付け加えるとベストです。

☆ポイント……ポジティブフレーズで終らせて印象UP

「終わりよければすべてよし」ということわざがあるように、最後の言葉をポジティブなイメージで終わらせると、言った方も言われた方も感情を害しません。

この「最後をポジティブイメージで終わらせる」ということは、飲み会に限らず人とのコミュニケーションすべてにおいて応用がききます。たとえばケンカをしても、最後がお互い笑顔になれば、言いあった時間もよい時間に変わります。一種の脳の錯覚ですが、これは「断る」ことについての罪悪感払拭にも利用できます。

■もう二度と誘われない! 相手に嫌われる断り方

気がついたら飲み会のお誘いをされなくなった……断り方によっては相手に嫌われて、もう誘ってもらえなくなることもあります。できればそれは避けたいですよね。最後に相手に嫌われてしまう断り方を紹介します。

◇「忙しいので」

「何が」という主語がないことと、その事象(このケースの場合は『忙しい』ということ)に対して個々で基準が分かれることは理由としてはいけません。

☆ポイント……理由をはっきり伝える

同じ「忙しい」という理由であれば「仕事が忙しい」「親が病気なので介護で忙しい」といった「何が」を明らかにしなくてはいけませんし、現代社会はたいていみんな忙しいので、あなたにとって忙しくても、受け取る方にはその状況が忙しいとはいえないこともよくあることです。このように、断る理由となる自分の状態が「受け取る側にとって感じ方が分かれる状態」(例:忙しい、辛い、しんどい、など)といった表現は避けてください。

自分のプライバシーをあまり公にしたくない、秘密主義的の人によくみられる断り方ですが、秘密主義は行き過ぎると周りの人間を不快にします。飲み会の断り方だけに限らず、自分が秘密主義タイプであると認識がある人はレスポンスをする際に「もし自分がこう言われたらどう思うか」という相手側の視点にたって考えてみる癖をつけましょう。

◇「当日行けたら行きます」

もともと行く気がないのにその場で断るのを避けるために発言するのはNGです。本当に予定がわからない場合の返事としてはOKです。
☆ポイント……「逃げの口実」はすぐバレる!

この理由は正確にいうと理由ではなくて逃げの口実です。逃げて結論を先延ばししているだけで理由になっていないということを認識しましょう。二度やったら相手に「逃げ」だということはバレます。そして、嫌われるだけでなく信用もなくしてしまうでしょう。

また、この言葉は一度使うと癖になります。というのも「断る」という罪悪感が伴う行為から逃げる言い方だからです。バイトを休みがちになる、学校に行かなくなる、いわゆるフェードアウトの状態が心に起こっている状態だと考えてください。

◇即座に断る

誘われた際に即座に断る行為は、誘った相手を嫌っているという拒否反応としてとらえられてしまいます。特に、理由をハッキリと言わずに速攻で断ることはもっともやってはいけないことです。

☆ポイント……行けるかどうか確認する“フリ”を!

心の中では行かないと決めていてもよいのです。大切なのは「行けるかどうか確認する」というインターバルの時間です。

数日後や数週間後のスケジュールを聞かれたら、いったんは「予定を確認してみます」と間をあけてください。誘う方は、この行為で「行けるかどうか調整してくれている」という誘われた側の誠意を感じますので、結果断ったとしても気分を害しません。

ただし、「今夜飲まない?」と突然誘われた場合に限り「今日はちょっと……」とその場で断るのはアリです。相手側にも突然誘うのだから無理だろうな、という予測があるからです。

■まとめ

飲み会の上手な「断り方」や嫌われる「断り方」について紹介してきました。いかがでしたか? 小日向さんのお話にもあったように、そもそも「行きたくない」と思った飲み会に行く必要はありません! 大事なのは、相手も自分も不快にならない上手な断り方です。ぜひこちらで紹介したポイントを参考に実践してみてくださいね。

(監修:小日向るり子、文:ファナティック)

※画像はイメージです
※マイナビウーマン調べ
調査日時2017年5月16日〜2017年5月18日
調査人数:318人(22歳〜39歳の男女)